研究課題/領域番号 |
13470490
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
植田 弘師 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究所, 教授 (00145674)
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研究分担者 |
水野 恭伸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究所, 助手 (40311865)
吉田 明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究所, 助教授 (70257187)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | ネクローシス / アポトーシス / 神経細胞 / グルコース / 神経栄養因子 / 網膜 / 海洋微生物 / 虚血 |
研究概要 |
ネクローシスモデルとして胎生17日胚ラット大脳皮質細胞を培養開始直後から無血清で低密度培養する「無血清培養モデル」を確立した。細胞密度を高くすると神経細胞死が遅延し、細胞死がアポトーシスにモードスイッチすることを見いだした。この高密度培養で見られる変化は、高密度培養の上清(CM)によっても同様に引き起こされた。薬理学的な解析から、CMはPLCおよびPKCの活性化を引き起こし、グルコースの取り込み及び細胞内ATP量を増加させてネクローシスを抑制し、一方でミトコンドリアからのチトクロームc(cyto c)遊離によりアポトーシスを誘導した。さらにCM中より単離精製した蛋白質NDIに同様の効果があることを見いだした。 低密度培養ではグルコース取り込みが急激に減少していたことから、これを補うため培地中のグルコース濃度を増加させたところ細胞死が遅延し、その細胞死はネクローシスからアポトーシスにモードスイッチしていた。この場合も、細胞内ATP増加によりネクローシスが抑制され、一方でBaxの発現増加、cyto c遊離、カスパーゼ活性化を介してアポトーシスが引き起こされた。このように誘導されたアポトーシスは神経栄養因子より有意に抑制された。 次にマウス網膜虚血・再灌流モデルで見られる細胞死に対するグルコースの効果を検討したところ、グルコースは虚血の前だけではなく24時間後に処置しても有意に網膜保護効果を示した。 さらに今回確立した「無血清培養モデル」を用いて海洋微生物ライブラリーからネクローシスを抑制する物質を産生するクローンを探索した結果、強いネクローシス抑制効果を有する物質を産生するクローンを単離した。そのうち2つのクローンは網膜虚血傷害を抑制することも明らかになった。 今回の研究によって、神経細胞死に抑制的に働く細胞死モードスイッチを引き起こすNDI蛋白質を発見し、また海洋微生物ライブラリーよりネクローシス抑制分子を見いだした。
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