研究課題/領域番号 |
13470506
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
徳永 勝士 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40163977)
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研究分担者 |
贄田 美江 (株)メディネット, 分子免疫学研究所, 主任研究員
屋部 登志雄 東京都赤十字血液センター, 技術部研究一課, 係長(研究職)
土屋 尚之 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60231437)
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キーワード | クラスI抗原受容体 / NK受容体 / KIR遺伝子群 / NKG2遺伝子群 / LILR遺伝子群 / Tapasin遺伝子 |
研究概要 |
クラスI抗原をリガンドとする受容体ファミリーKIR、LILR、およびNKG2の遺伝子群の多型性について、前年度よりさらに多くの遺伝子について、またさらに多数の検体について解析を行った。合計16種類のKIR遺伝子についてPCR-SSP法で健常人集団を解析し、各遺伝子型およびその組み合わせの頻度を明らかにした。日本人ではKIR2DL2、2DS2の頻度が低く、AA1プロファイルが最も多いことを確認した。またHLA-C抗原のKIRリガンド特異性2種類について日本人集団を解析したところGroup1特異性が9%、Group2特異性が91%であった。このGroup2特異性の頻度は、ヨーロッパ系やアフリカ系、さらに他のアジア系集団と比べても際立って高いことが判明した。一方、関節リウマチ患者におけるKIR型頻度やプロファイル頻度は、健常者での頻度と有意差を示さなかった。また、以前に見出したNKG2C遺伝子の欠損について、関節リウマチおよび全身性エリテマトーデス患者試料を解析したが、有意な関連は見出されなかった。昨年度HLAクラスI欠損の新たな原因としてTapasin遺伝子欠失者を見出したが、以前発見したTAP1欠失による場合とで細胞表面クラスI発現量を比較したところ、Tapasin欠失者細胞でのクラスI低下はTAP1欠損者ほどではないことが判明し、発現抑制メカニズムが異なることが推測された。またNKG2A, CのリガンドであるHLA-E抗原も発現低下を起こしていることを明らかにした。
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