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2002 年度 実績報告書

アミロイド形成防止による実験的治療実験

研究課題

研究課題/領域番号 13470509
研究機関熊本大学

研究代表者

山村 研一  熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (90115197)

研究分担者 荒木 喜美  熊本大学, 発生医学研究センター, 助教授 (90211705)
キーワード家族性アミロイドポリニューロパチー / トランスサイレチン / ES細胞 / 相同組換え / Cre-IoxP / 血清アミロイドP成分 / 腸内細菌叢
研究概要

家族性アミロイドポリニューロパシーは常染色体優性遺伝病であり、異型トランスサイレチン分子が全身にアミロイドとして沈着し末梢・自立神経障害を引き起こす疾患である。アミロイドの沈着に到るには、4量体であるトランスサイレチン分子の解離、凝集、アミロイド形成の3つのステップが考えられている。従って4量体の解離を阻止することにより、結果的にアミロイド形成も阻止できると考えられている。非常に興味あることに、119番目のThrのMetへの変異(Thr119Met)では、例えば30番目のValがMetに置換した変異(Val30Met)とのコンパウンドヘテロ接合体になると、むしろ4量体が安定し、アミロイド沈着もあまり観察されないと報告されている。そこで、マウスのトランスサイレチン遺伝子は破壊しつつ、ヒト遺伝子自在に挿入するため、我々が開発した変異型Iox71を含む相同組換えベクターを構築した。非常に複雑な構造であり、左端から、ジフテリア毒素フラッグメントA遺伝子-ヒトTTRの第1エクソンの一部も含む上流約2.6kbの配列-Iox71-PGKneo-IoxP-polyA-Iox2272-第1エクソンの後半も含み第1イントロン約7.9kbである。翻訳開始点は、第1エクソンの後半にあるので、このベクターが挿入されることにより、マウス遺伝子は完全に破壊されることとなる。構造が複雑で、クローニングがかなり困難を伴うものであった。現在、この相同組換えベクターをES細胞に導入し、相同組換えクローンの単離を試みているところである。また、腸内細菌叢による腸内環境が、腸におけるアミロイド沈着に影響を与えることが示唆された。血清アミロイドP成分の除去剤の開発に成功した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Noguchi, H. et al.: "Effect of the intestinal flora on amyloid deposition in a transgenic mouse model of familial amyloidotic polyneuropathy"Exp.Anim.. 51. 309-316 (2002)

  • [文献書誌] Pepys, M.B.et al.: "Targeted pharmacological depletion of serum amyloid P component (SAP) for treatment of human amyloidosis"Nature. 417. 254-259 (2002)

  • [文献書誌] Herbert, J. et al.: "Influenza Virus Infection is not Affected by Serum Amyloid P Component"Mol.Med.. 8. 9-15 (2002)

  • [文献書誌] Noguchi, H. et al.: "Naso-maxillary deformity due to frontonasal expression of human transthyretin gene in transgenic mice"Genes Cell. 7. 1087-1098 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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