研究課題/領域番号 |
13470528
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研究機関 | 東京都立保健科学大学 |
研究代表者 |
志自岐 康子 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 教授 (60259140)
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研究分担者 |
勝野 とわ子 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 助教授 (60322351)
杉本 正子 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 教授 (80226464)
川村 佐和子 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 教授 (30186142)
實取 直子 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 助手 (30347281)
習田 明裕 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 助手 (60315760)
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キーワード | 臓器移植 / 生体部分肝移植 / 看護職 / ドナー / レシピエント / 移植コーディネーター / 米国 / ナースプラクティッショナー |
研究概要 |
今年度は、次の2つの目的のもとに研究を行った。 【目的1】 米国の代表的な移植医療機関における看護職の移植コーディネーターの役割・機能を明らかにする: 対象施設は、ペンシルバニア州のピッツバーグ大学Thomas E.Starzl移植センター、NY州のマウントサイナイ病院Recani/Miller移植センター、及びイリノイ州のシカゴのノースウエスタンメモリアル病院である。10名の看護職のクリニカル移植コーディネーターにインタビューを行い、了解を得てテープに録音した。それを逐語的に記録したデータを質的に分析した結果、移植医療チームにおける移植コーディネーターの機能として、身体のアセスメントを行う的確な技術、薬剤に関する知識(免疫抑制剤など)、患者の権利擁護(patient advocate)、医療チームのコアとして機能できる調整能力、それに勤務時間外も患者のニーズに対応するというコミットメントが求められることが明らかになった。また、生体肝部分移植においては、ドナーとレシピエントは、それぞれ異なる移植コーディネーターや肝臓専門医が担当し、ドナーは移植手術直前まで臓器提供を撤回することが保証されるなど、患者の自己決定を尊重することを守るシステムが確立されていることが明らかになった。移植医療は、このような患者の尊厳と権利を守るケアシステムと徹底した情報公開が重要であることが示唆された。 【目的2】 生体部分肝移植の実態を探り、臓器移植医療における看護職の役割・機能を明らかにする: 今年度は、平成13年度から継続して、国内の3つの大学病院のレシピエント(成人)とそのドナー、彼らをケアする看護職(スタッフ、看護管理者)、及びレシピエント移植コーディネーターを対象として半構成式面接を行った。これまで、12名の看護スタッフ、4名の看護管理者及び2名のレシピエント移植コーディネーターに対して面接を行った。
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