研究課題/領域番号 |
13470537
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
河口 てる子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50247300)
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研究分担者 |
小林 貴子 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (50279618)
大池 美也子 九州大学, 医学部, 教授 (80284579)
安酸 史子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (10254559)
松田 悦子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (40329181)
下村 裕子 慶応義塾大学, 医療看護学部, 助手 (20216138)
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キーワード | 患者教育 / Profssional Learning Climate / 生活 / 生活者 / 手がかり言動 / 直観的解釈 / とっかかり言動 |
研究概要 |
患者教育のための「看護実践モデル」開発の試みとして、看護師によるとっかかり/手がかり言動とその直感的解釈、生活と生活者の視点、教育の理論と技法、そしてProfessional Learning climateの5つの構成要素を持つモデルを開発し、要素の定義、要素間の関係を明示したものを雑誌「看護研究」に5論文発表した。 「患者が自己管理に向かって行動変容した」、そのきっかけとなった熟練看護師の患者教育事例を記述、分析する中で、効果的な患者教育の要素が抽出され、モデルが開発された。 看護師による152件の患者教育事例を看護研究者・臨床看護師延べ49名、現在の研究参加者21名、1回の分析に集まる研究者数最少5名、最多20名、平均11名で分析した。研究期間は8年半(1994年7月-2003年4月)である。当初、帰納的に行われた分析は、分析討議の中で、研究者・臨床看護師自身の臨床経験、教育事例や先行研究、学習理論等による分析が行われ、帰納的分析と演繹的分析の両方を行き来しながら行われた。その結果、効果的な患者教育の要素として、とっかかり/手がかり言動とその直感的解釈、「生活者に関する知識・技術」、「病気と治療に関する知識・技術」、「教育方法に関する知識・技術」、「Professional Learning Climate 第2版」が抽出され、要素間の関係を検討する中で、患者教育のための「看護実践モデル」が開発された。このモデルを使った患者教育事例はモデルの適応程度がよく、有用であると判断された。 今年度は、特に「とっかかり/手がかり言動とその直感的解釈」について詳細な分析を行なった。何をもってとっかり言動と判定するのか、直感的解釈と解釈の違いはなど、概念の構造について、事例分析によりさらに深く検討を加えた。
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