研究概要 |
平成14年度は、平成13年度の研究成果を踏まえて以下を重点的に実施した。 (1)内外の先駆的実践の視察と資料の収集:14年度は7月にアメリカ・ネバダ州立大学ラスベガス校で開かれた国際スポーツ教育学シンポジウムに出席し、研究成果を発表した(International Sport Pedagogy Symposium,1:49-61,2002)。 また、Sharp助教授を案内のもと同校における体育教師教育実践を視察し資料を収集した。また、9月にはニュージーランド・クライストチャーチ教育大学のCulpan主任講師を筑波大学に招き、ニュージーランドにおける体育教師教育に関する講演会と情報交換を行った。さらに11月には、オーストラリア・クイーンズランド大学のMacdnard助教授を招き、オーストラリア及びクイーンズランド大学の体育教師教育に関する講演会と情報交換を行った(これらの内容については、10月の日本体育学会体育科教育学専門分科会シンポジウムで一部を発表した。) 14年度8-9月に国内の教育系大学・学部の教師教育カリキュラム及び指導法に関してシラバス調査を実施し、12年度実施した調査結果と比較検討した(これについては体育科教育51巻4号に一部を掲載した)。 (2)筑波大学で実施している大学・大学院の教師教育授業プログラムの効果に関する分析検討:13年度とは異なる学年を対象として授業プログラムの効果を検討した。具体的には、学部授業「体育授業理論・実習I、II、III」及び大学院授業「体育科教育学特講」の受講学生には模擬授業を計画・実践し、受講者には組織的観察法や質問紙法による授業分析、また得られたデータを踏まえた反省的思考を求めた。これらを通して、受講学生の実践的指導力(専門的知識、教授技術)の変容過程を明らかにした(研究成果の一部は、筑波大学体育科学系紀要26巻69-85,2003に掲載した)。
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