研究概要 |
本年度(研究計画2年目)は以下のような研究が行われた。 (1)前年度に引き続き本研究計画に関わる3名の者の相談事例について事例検討を行った。鈴木はその中の一事例を「心理サポートの実践事例-選手に合わせたサポート活動の必要性」と題して発表した(日本スポーツ心理学会第29回大会)。また、中込は現在「The meaning of body narrated in the psychotherapy with athlete」といった表題で発表準備中である(The 4th ASPASP Congress of Sport Psychology, June29-July2,2003,Seoul, Korea)。 (2)ナショナルクラスの現役陸上競技選手7名を対象に、ピークパフォーマンス時(自己ベストを記録した競技会、他)の心身の状態について個別に面接調査を実施した。ピーク時の心理的構成要素の抽出、実力発揮に至るプロセスやその後の体験等について分析検討を加えた。 (3)「内界探索」的要素(作業課題)を盛り込んだメンタルトレーニングプログラムに基づき、受講生の自発参加(17名)による講習会を開催(週1回1.5-2.0時間、10週)し、その効果や影響について種々の角度から資料を得た。現在分折中である。 (4)中島は心理技法の指導ではなく新たなメンタルトレーニングの展開として、ヨット競技におけるペアを対象に「グループ箱庭療法」を継続実施した。その有効性について検討を行い、成果を「ヨット競技選手間の非言語的コミュニケーション向上の試み」として発表した(日本臨床心理身体運動学会第5回大会)。
|