研究概要 |
本年度(研究計画3年目)は以下のような研究が行われた。 (1)前年度に引き続き本研究計画に関わる3名の者の相談事例について事例検討を行った。中込はその中の2事例を取り上げて「スポーツ選手の心理療法場面で語られる身体の治療的意味」について、そして鈴木は「カウンセリングをベースとした心理的コンディショニングの有効性」についてThe 4th ASPASP Congress of Sport Psychology, (June29-July2,2003,Seoul, Kore)で発表した。中込は論文として投稿中である。 (2)筑波大学スポーツクリニック・メンタル部門で過去10年間にわたって開催してきたメンタルトレーニング講習会で蓄積された資料を、"技法中心のプログラム"と"内界探索型プログラム"の比較といった観点から分析検討した。現在、投稿論文の作成中である。 (3)昨年、中島が試みた「グループ箱庭」技法を、硬式テニスのダブルスペアのメンタルトレーニング(特に、ペア間のコミュニケーションの促進をねらいとして)を2ペアに各10セッション行いその効果を検討した。次年度は、バスケットボールチームヘの適用を考えている。 (4)中島は、スポーツ選手32名の箱庭作品を分析し、スポーツ選手の心性について象徴レベルからの特徴を探った。その成果を「競技者の箱庭表現に関する基礎的研究」として発表した(日本臨床心理身体運動学会第6回大会)。
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