研究課題/領域番号 |
13480010
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
倉田 博 鹿屋体育大学, 副学長 (80056895)
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研究分担者 |
春日 規克 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (60152659)
田巻 弘之 鹿屋体育大学, 体育学部, 助手 (40253926)
竹倉 宏明 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (00206963)
上 勝也 大阪体育大学, 体育学部, 助教授 (20204612)
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キーワード | 発育 / 骨 / 骨格筋 / サルコメア / 筋肉 / ラット / 発育加速現象 / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
ヒトの発育期で骨及び骨格筋組織が最も急速に発育するのは、いわゆる「思春期」といわれる時期である。この時期は身長、体重などの急速な発達に併せて、運動能力も同時に発達するかのように考えられている。しかし、身体各組織の発育状態の違いが原因となる障害の発生が報告されているように、形態的発達とそれに伴う運動能力の発達が必ずしも同時に進行するか否かは疑問である。発育期の急速な形態発達に機能的側面の発達が追いつかない可能性は十分予想される。発育期のある時期に急速に組織が発達する「発育加速現象」も、身体を構成する各組織ごとにその時期が異なって出現することが報告されており、身体運動に直接関与する運動器の中でも発育程度の差から組織ごとに出現する形態的不均衡が、一過性かつ可逆的な機能低下を引き起こす可能性は十分考えられる。本年度は、性成熟前後の発育期にあるラットを対象として、下肢の骨及び骨格筋の構造様式の変化を組織化学的手法により検討すると共に、骨格筋の収縮機能の加齢変化を電気生理学的手法により検討した。4週齢と6週齢のラットの長指伸筋では、筋腹部分と末端部分(筋腱移行部)の微細構造様式に形態的相違が観察された。筋腹部分ではサルコメア長が一定かつ規則正しく配列されているのに対し、末端部分ではZ線の走行が乱れたり、Z線の一部が消失しているサルコメアが数多く観察された。これらの形態的特徴は6週齢のラットの下肢骨格筋(長指伸筋)で顕著に観察された。発育期のこの時期は一過性に収縮張力が低下する時期であり、骨格筋の微細構造の乱れが収縮機能の低下を引き起こしている可能性が考えられる。骨についても末端部分と中心部分では構造様式に違いが観察された。骨と骨格筋の発育状態の違いが骨格筋の構造的不均衡を引き起こし、収縮機能の低下を引き起こす可能性が示唆された。
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