研究分担者 |
形本 静夫 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (50053343)
内藤 久士 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教授 (70188861)
澤木 啓祐 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20053225)
前嶋 孝 専修大学, 法学部, 教授 (70053147)
南谷 和利 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (80053023)
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研究概要 |
本研究は,常圧低酸素環境を利用したLiving high-training low法での低酸素トレーニングに対する生理学的適応と,Living high-training low法が,平地での運動パフォーマンスに及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。 基礎的研究としてラットを用いたトレーニング実験を行ったところ,1)常圧低酸素環境への暴露は赤血球生成を促進すること,2)本研究で用いた条件での低酸素環境への曝露は,ラット骨格筋,特に速筋タイプの筋において解糖系に関する代謝特性を変化させるが,その効果は比較的素早く消失する可能性があること,3)常圧低酸素環境下での高強度インターバルトレーニングは,無気的酵素活性の水準を抑倒することで骨格筋の有気的な代謝適応をもたらすことなどが推察された。 ヒトを対象としたトレーニング研究では,1)常圧低酸素室を用いた10-14日間のLiving high-training lowは,赤血球やヘモグロビンの増加には至らないが,赤血球生成を刺激し,さらには最大下運動時の血中乳酸濃度が低く抑えられるなどの持久的運動能力を向上させる可能性があること,(2)間欠的な低酸素への曝露は,その直後に血漿グルタミン濃度の低下を引き起こし,免疫系細胞の機能を一時的に低下させる可能性があるが,1週間以内に回復し,その後また低下する可能性があることなどが明らかにされた。
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