| 研究概要 |
本研究では,主として観測時代を含む数百年における気候変動やそれが関わる水文環境の変動と崩壊・土石流等に見られる地表の物理的応答,いわば水文地形システムを,放射性核種等のトレーサーを利用し,いくつかの湖沼-流域系において,明らかにすることを試みる.対象地域は観測時代の資料が整備されており豪雨の記録が残されている地域(金沢・滝谷池>,崩壊多発地域(六甲山系)あるいは歴史的な史料が存在し比較的解像度の良い試・資料が期待できる流域(琵琶湖)であり,池・湖沼堆積物試料や流域の水文・地形・地質資料等の解析から推定するそれぞれの湖沼-流域系の比較検討を行い,観測時代から歴史時代につながる水文地形システムのモデルの構築を試みることである.本年度は金沢・滝谷池,六甲・獺池,琵琶湖を対象として以下の研究を進めた。
平成14年度
1.水文・気象試料の解析(近畿・北陸地域);収集した資料の解析.
2.GIS法を用いて流域の地形環境の特性の解析.
3.流域の土層構造・侵食特性の解析;放射性核種の測定・解析.土層構造の解析.
4.湖沼堆積物の採取・分析・解析;底泥堆積物の採取.物理分析・化学分析,放射性核種の分析(Cs-137,Pb-210)および解析.
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