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2002 年度 実績報告書

住宅における効果的昼光利用と光環境の快適性に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13480025
研究機関京都女子大学短期大学部

研究代表者

國嶋 道子  京都女子大学短期大学部, 生活科学科, 助教授 (10178014)

研究分担者 宮本 雅子  滋賀県立大学, 人間文化学部, 専任講師 (70161916)
キーワード側窓採光 / 光の方向性 / 行為のしやすさ / 室内雰囲気 / 光量感 / 高齢者 / 若齢者 / 人工照明必要照度
研究概要

本年度は、昨年度の実態調査をふまえ、昼光のみの光環境に着目し、擬似昼光装置を用いて昼光変動に伴う室内光環境と評価との関連を昼光量(照度)、光の方向性の観点から明らかにするとともに、その心理的評価については若齢者と高齢者を比較することを目的としている。
Hf照明器具(起動方式PD型)を壁面に14台(32W×2本×14台)取り付け、その前面に照度調節用のヴェネシャンブラインドを設置、擬似開口部は乳白色の電飾フィルムとした。調光用コントローラにより蛍光灯の光束を100%から5%まで変化させた。光束100%の室内の光環境に慣れた後、擬似昼光を60分かけて光束を次第に下げていく中で、若齢者・高齢者に行為のしやすさ・室全体の雰囲気・空間の光量感を評価させた。評価実験と並行して、机上面中央1点と開口部側3点で30秒おきに照度を連続測定(ミノルタCL-200)した。なお、光束の変化により机上面照度はほぼ4701xから301xまで変化した。被験者は若齢者(女子大生18〜22歳)42名、高齢者(70〜75歳、男16名・女17名)33名である。実験時期は2002年10〜11月である。
その結果、若齢者よりも高照度で人工照明を必要とする高齢者は、「新聞を読む」行為で3割程度に過ぎず、「書きものをする」行為ではいない。また、行為をするのに支障をきたしはじめる照度は高齢者の方が若齢者よりも低く、高齢者は若齢者ほど照度を必要としていない。光の方向性では、若齢者・高齢者ともに右側から光が入ってくる場合では他の方向より書きものをするのに支障をきたし始める照度が高い。これは側窓採光による横からの光であるから、人工照明によるシーリングライトの場合より顕著にあらわれていると考えられる。若齢者は照度の低下に伴って空間の光量感や明るさ感の感じ方が敏感であるのに対し高齢者は若齢者ほど敏感ではなく、年齢層により光量感や明るさ感の捉え方が異なる。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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