研究概要 |
平成13年度は、主に数感覚を育成するための教材の翻訳と開発を、次のように行った。 1)米国の数感覚の育成のための教材の開発の準備 A. Mcintosh, R. Reys, B. Reys, (1996), NUMBER SENSE : K-8,Dale Semour 社(マッキントシュ他(1996)「ナンバーセンス:小学生から中学2年生のための活動集」デールセイモア社) 小学生から中学生を対象にした教材集4巻をまず、内容の検討を行った。それらの教材が日本のカリキュラムにおいて使用可能性を研究参加者ならびに教師の協力を得て検討した。さらに、すでに共同関係にあるレイズ氏とともに、それらの教材の意図等についても検討し、よりよい教材の作成のための準備をした。 2)独自の教材の開発の準備 米国の数感覚を育成する教材の検討を参考に、さらに日本の算数・数学科のカリキュラムにとっては不足している内容などについて教材の開発を研究チーム独自で進めた。そのために、下記のような小・中学校教員ならびに指導主事等を含む研究組織を発足させ、検討にあたった。なお、この研究組織は評価法ならび指導の研究においても継続する予定である。 3)数感覚の実態についての調査 日本の児童・生徒の数感覚の実態について、調査を小学校児童から、高等学校生徒に対して行った。その結果については、現在分析中であるが、一部を筑波大学修士課程の野口敬子が修士論文に掲載している。また、数感覚を育成するためのモデル授業を研究協力者の清水智子が行った。
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