本年度は昨年度に行った教材の開発ならびに数感覚についての実態調査をもとに次のことを行った。 1)数感覚に関する米国の学位・雑誌論文のレビュー 数感覚について博士論文11編ならびに専門誌に掲載された論文39編を検討し、その研究の整理を行った。 その結果、特に数感覚の育成のための指導が数感覚の発達のみならず算数・数学の内容や領域を結びつけたり、理解を深めたりする役割を果たしていることを新しく同定した。 この成果を日本数学教育学会第35回論文発表会で発表した。 2)数感覚に関する日本の研究の再検討 最近10年間に発表された数感覚についての論文を収集を完了した。現在、清水と銀島で検討中である。この成果は、来年度、学会誌に投稿を予定している。 3)少人数授業における数感覚を育成するための指導法についての研究 白井一夫、清水智子の協力を得て、現在注目されている少人数授業においてどのような数感覚の育成が可能かについて、実践研究を行った。その成果を日本数学教育学会大会(神戸)で発表した。
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