研究課題/領域番号 |
13480066
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研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
名取 一好 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (70026623)
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研究分担者 |
田中 喜美 東京学芸大学, 大学院・連合学校教育学研究科, 教授 (00115247)
大河内 信夫 千葉大学, 教育学部, 教授 (40026620)
佐々木 毅 国立教育政策研究所, 国際研究協力部, 総括研究官 (90099804)
上里 正男 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (80193788)
寺田 盛紀 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (80197805)
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キーワード | 技術教育 / 職業教育 / 高大連携 / 中等教育 / 中等後教育 / テックプレップ / テイフ / コミュニティーカレッジ |
研究概要 |
産業構造や就業構造の急速な変化に伴い、産業界において高度な能力を持った職業人の育成が要請されるとともに、高等教育への志向が高まりつつある中で、中等教育と中等後教育の連携が重要な課題となっている。このような連携は、すでに先進諸国をはじめ、我が国においても志向されつつある。そこで、本研究は、これらの連携に係わる諸外国及び我が国の事例を収集・分析し、今後の技術・職業教育における中等から中等後教育への連携・接続システム及びカリキュラムの在り方について明らかにすることを目的としている。 本年度は、研究初年度でもあり、今後の研究の計画や方法論の検討などを行うとともに、文献類の収集・整理、国内及びアメリカ合衆国の予備的な事例調査、国内の研究者からの情報収集などを行った。 その結果は以下の通りであった。 1.我が国における高大連携はここ数年急速に各地に広がり、高校での大学教官の授業、大学での授業への高校生の参加、高大におけるカリキュラムの検討など、様々な取り組みが始められている。しかし、普通教育が主体であり、技術・職業教育の分野の事例は少なく、今後の展開が期待されるところである。 2.我が国における技術・職業教育に関する連携の事例は少ないものの、農業高校と農業大学校との連携が5地域で、商業教育と看護教育がそれぞれ地域で実施されており、大学入試等の在り方に問題があるものの、積極的な連携を模索する動きが感じられた。 3.諸外国でも、連携の動きは多く、アメリカのテックプレップ、オーストラリアのテイフ、イギリスのスペシャルスクール、また、ドイツ、フランスでもすでに連携を視野に入れた施策が始められており、今後の調査で詳細について明らかにできるものと思われる。 4.今年度予備的な調査を行ったテックプレップは、テックプレップ教育法で法制化された技術予備教育であり、高校の最終2カ年とコミュニティーカレッジやカレッジの2カ年を連携させた職業・キャリア教育である。アメリカ全土で実施され、いくつかの問題点もあるが、全体に大きな成果を上げていることが認められた。
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