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2003 年度 実績報告書

環境と文脈を持つ計算体系とその論理

研究課題

研究課題/領域番号 13480082
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 雅彦  京都大学, 情報学研究科, 教授 (20027387)

研究分担者 中澤 巧爾  京都大学, 情報学研究科, 助手 (80362581)
五十嵐 淳  京都大学, 情報学研究科, 講師 (40323456)
キーワード対象言語 / メタ言語 / 文法的対象 / 超変数 / 変数の衝突 / 文脈
研究概要

平成13,14年度の特定領域研究で行なった,超変数の概念を持った計算系に関する研究を引き続き行なった.本研究で提案した計算系は,変数にレベルを付与することにより既存の計算体系や論理体系に統一的に超変数の概念を導入し,超変数を形式化した体系を構成するというものである.つまり,対象言語の変数はレベル0,メタ言語の変数はレベル1,メタメタ言語の変数はレベル2,…と設定し,それにより項にもレベルを付与する.そしてβ基がレベルに関するある条件を満たすときには変数の衝突を避けないで代入操作を行なうことにより,レベルの低い項は対象言語の文法的な対象として扱うことができるようにした.そしてその結果としてできる計算体系もsubject reduction、合流性、強正規化性といった好ましい性質を保っていることを示した.
本研究の手法は文脈の概念の形式化をする際にも有効である.つまり,文脈の穴の中に項を挿入するときその項に出現する変数が穴を囲むバインダで束縛されるということが起こるが,それは通常の変数の衝突を避ける代入とは異なる字面上の代入である.この状況を本研究の方法で形式化するには,穴を高いレベルの変数と見なせばよい.するとその穴への項の代入操作は字面上の代入となる.本年度の成果は,先行研究で考えられていた体系ではできなかった,文脈の合成の表現ができるようになった点である.(この結果については,"Calculi of Meta-variables"という論文で発表した.)

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masahiko Sato: "Calculi of Meta-variables"Proceedings of CSL'03, LNCS. 2803. 484-497 (2003)

  • [文献書誌] Atsushi Igarashi: "Resource Usage Analysis"ACM Trasactions on Programming Languages and Systems. (in press).

  • [文献書誌] Atsushi Igarashi: "A Generic Type System for the Pi-Calculus"Theoretical Computer Science. 311・1-3. 121-163 (2004)

  • [文献書誌] Koji Nakazawa: "Strong normalization proof with CPS-translation for second order classical natural deduction"Journal of Symbolic Logic. 68・3. 851-859 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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