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2003 年度 実績報告書

データ分散機能を有する並列化コンパイラと実行時システムからなる統合並列処理環境

研究課題

研究課題/領域番号 13480085
研究機関和歌山大学

研究代表者

國枝 義敏  和歌山大学, システム工学部, 教授 (90153311)

研究分担者 齋藤 彰一  和歌山大学, システム工学部, 講師 (70304186)
上原 哲太郎  京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20273485)
城 和貴  奈良女子大学, 理学部, 教授 (90283928)
キーワード並列化コンパイラ / MPI / Laputaテスト / 依存解析 / 分散共有メモリ / ループ並列化 / データ分散 / 自動並列化
研究概要

本年度は、並列化を行うループ内における依存解析の議論と開発を中心に研究を行った.また,実行時環境では,分散共有メモリシステムに対応したコード生成部の他にメッセージパッシングインタフェースMPIを用いたメモリ管理システムの構築を行い,そのためのコード生成部の実装を行った.
自動並列化コンパイラMIRAIの開発において,逐次プログラム中のループの並列化に取り組んだ.以下,MIRAIを構成する各部における実装状況について述べる.依存解析部では,既存の依存解析手法である分離テスト,GCDテスト,Banerjeeテストと新たな依存解析手法であるシンプレックス法と全探索によるテストを組み合わせたLaputaテストの提案と実装を行った.またこれら各テストと,厳密な解析手法の代表であるOmegaテストとの比較を行った.この比較の結果,LaputaテストはOmegaテストと同等の精度を持ち,かつ高速に解析を行うことが可能であることが確認された.最適化部では,一般的に用いられる各種最適化(定数消去/定数伝搬など)を本自動並列化コンパイラに対応させることにより,各種解析の精度と並列化の精度が向上した.コード生成部では既に実装されていたソフトウェア分散共有メモリシステムFagusに対応したコード生成部に加え,メッセージパッシングインタフェースMPIに対応したコードの出力を行う新たなコード生成部の実装を行った.最後に,本自動並列化コンパイラのGUI部を新たに作成した.これによって,コンパイラ自体の内部表現を視覚化することが可能になり,内部表現の把握が容易になった.これにより,コンパイラ開発時のデバッグ作業の効率が向上し,コンパイラの開発者が簡単に内部の情報を取得できるようになった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hironobu Nobuhara, Masaaki Mineo, Tetsutaro Uehara, Shoichi Saito, Yoshitoshi Kunieda: "Design and Implementation of the Loop Restructuring Feature for the Parallelizing Compiler, MIRAI"Proc.of Int.Conf.on Parallel and Distributed Processing Techniques and Applications. Vol.III. 1134-1140 (2003)

  • [文献書誌] 信原裕文, 峰尾昌明, 上原哲太郎, 齋藤彰一, 國枝義敏: "PCクラスタを対象とするループレベル並列化機能を有するMIRAIコンパイラにおけるループ再構築部の実装"情報処理学会システム評価研究会. 2004-EVA-8. 7-12 (2004)

  • [文献書誌] Masaaki MINEO, Tetsutaro UEHARA, Shoichi SAITO, Yoshitoshi KUNIEDA: "A New Practical Array Data Dependence Analysis for Parallelizing Compilers"Innovative Architecture for Future Generation High-Perfomnance Processors and Systems '2003. (印刷中).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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