研究課題/領域番号 |
13480099
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研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
研究代表者 |
松原 仁 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (50325883)
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研究分担者 |
大沢 英一 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60325884)
田中 久美子 東京大学, 情報学環, 講師 (10323528)
田所 諭 神戸大学, 工学部, 助教授 (40171730)
田中 莞爾 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 助手 (30325899)
FRANK Ian 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 助教授 (90336420)
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キーワード | 災害救助 / ロボカツプ / シミュレーション / 実況中継 / マルチエージェントシステム |
研究概要 |
大規模災害時には時々刻々と変化する状況の中で情報を得て瞬時に適切な判断を行なうことが求められるが、必要な情報が入手できずに困ることがある一方で、はいってくる不確実で膨大な情報から適切なものを選択することができずに困ることも多い。また、被災者、救助者、指揮者、ボランティアなど立場によって必要な情報が異なる。音声によってリアルタイムに相手の立場に応じた適切な実況を行なうことができれば、音声言語によって被災者を適切に誘導したり、救助者に適切な指示を与えることが可能になる。本研究では、大規模災害救助の研究プロジェクトであるロボカップ・レスキューで開発中のシミュレータを対象として、そのシミュレータ上でリアルタイムで実況を生成する技術の確立を目指した。2年目の最終年度として、(1)大規模災害救助という緊急性を要する対象のリアルタイム推論、(2)立場、能力、有する情報などが異なるエージェントそれぞれに適切に情報を提供するためのマルチエージェント化、(3)災害救助時における情報の管理(不確実で膨大な情報から必要なものだけを取捨選択する手法の確立)、(4)リアルタイム実況生成、という本研究の基本的な要素技術を確立した。本研究を進める上で問題となった、(1)情報が不均質であること、(2)情報を伝達する相手が多様であること、(3)相手に適切な行動を促すための実況であること、(4)より緊急性が高いこと、をシステムの中でいかに解決するかに対する具体的な解を得た。これらの研究結果に基づいて各モジュールを連結したRescue-MIKEというシステムを作成し,デモを重ねることによって作成したシステムの有効性を確認した.
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