生体の機構に基づくポスト・エージェント技術の基礎的研究

2002 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 13480101
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 菅沼 拓夫 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (70292290)
• 研究分担者: 北形 元 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20344731) ; 木下 哲男 東北大学, 情報シナジーセンター, 教授 (20282006) ; 白鳥 則郎 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60111316) ; 佐伯 豊 東北大学, 電気通信研究所, 中核的研究機関研究員 ; 加藤 貴司 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20323115)
• キーワード: ダブル / エージェント / マルチエージェントシステム / リポジトリ / 進化 / ライフサイクル

研究概要

今年度においては,ダブル指向フレームワークとダブル基本アーキテクチャの基本評価を行った.またダブル基本アーキテクチャに基づき,情報弱者向け生活情報端末として,自律調整型テレビ会議端末の設計と部分試作を行った.具体的には以下のサブテーマに関する研究開発を推進した.
1.生体の機構に基づくダブル指向フレームワークの構成
(1)ダブル指向フレームワークの評価と改良
昨年度の詳細設計に基づき,アクティブエージェントリポジトリ(AAR)を中心としたダブル指向フレームワークの部分試作を行い,基本動作の評価を行った.その結果提案フレームワークは,適切なレスポンスタイムで設計どおり動作することが確認された.
2.生体機構に基づくダブル基本アーキテクチャの確立
(1)ダブル指向フレームワークに基づく「ダブル」の基本アーキテクチャの評価と改良
昨年度の設計に基づき,知識を柔軟に追加・変更可能なルール型知識モデルを持ったダブルの部分試作を行い,基本動作の評価を行った.その結果提案アーキテクチャは,知識の柔軟な拡張が可能であり,また適切なレスポンスタイムで動作することが確認された.また推論の更なる高速化に向けての改良検討を行った.
3.ダブル基本アーキテクチャに基づく生活情報端末の設計
(1)情報弱者向け生活情報端末の基本設計・詳細設計
ダブル基本アーキテクチャに基づき,情報弱者のインターネットへの参加を効果的に支援する生活情報端末として,自律調整型テレビ会議端末の基本設計,詳細設計を行った.
4.ダブル基本アーキテクチャに基づく生活情報端末の試作
(1)ダブル基本アーキテクチャに基づく生活情報端末の部分試作
3.で述べた設計に基づき,自律調整型テレビ会議端末のQoS調整機能の部分試作を行った.

研究成果

• [文献書誌] 白鳥則郎: "やわらかいネットワーク"情報処理学会誌. Vol.43,No.6. 639-644 (2002)
• [文献書誌] 打矢隆弘: "エージェントフレームワークにおけるリポジトリ機構の設計と実装"情報処理学会論文誌. Vol.44,No.3. 799-811 (2003)
• [文献書誌] Takahiro Uchiya: "An Architecture of Active Agent Repository for Dynamic Networking"Proc. of the First International Joint Conference on Autonomous Agents & Multiagent Systems (AAMAS2002). 1266 (2002)
• [文献書誌] Takahiro Uchiya: "Active Agent Repository : Mechanism for Reuse of Agent Behavioral History"Proc. of 5^<th> Pacific Rim International Workshop on Multi-Agents (PRIMA 2002). 77-88 (2002)
• [文献書誌] Atsushi Takeda: "Effective QoS Control Mechanism for Flexible Videoconference System"Proc. of International Forum on Information and Computer Technology (IFICT2002). 160-165 (2002)
• [文献書誌] Shintaro Imai: "Design and Implementation of Knowledge-based Videoconference System"Proc. of the International Conference on Advanced Information Networking and Applications (AINA2003). 105-110 (2003)