研究分担者 |
北形 元 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20344731)
木下 哲男 東北大学, 情報シナジーセンター, 教授 (20282006)
白鳥 則郎 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60111316)
佐伯 豊 東北大学, 電気通信研究所, 非常勤研究員
加藤 貴司 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20323115)
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研究概要 |
本年度は,平成14年度に得られた成果をベースとして,ダブル基本アーキテクチャに基づき情報弱者のインターネットへの参加を効果的に支援する生活情報端末の試作と評価を通して,ダブル指向フレームワークとその生活情報端末への応用の総合評価を行った.具体的には以下のサブテーマに関する研究開発を推進した. (1)ダブル基本アーキテクチャに基づく生活情報端末の実装と評価 前年度行った部分試作の結果に基づき,自律調整型テレビ会議端末の詳細設計および実装を行った.その結果,本システムが設計仕様どおりに,適切なレスポンスタイムで動作することが確認された. 更に,自律調整型テレビ会議端末の評価を行うために,テレビ会議システムの動作状況表現を導入した新たな評価手法を提案し,それに基づき本システムの有効性の定量的評価を行った. その結果,本システムが,従来にない高い適応性を示していることが検証された. (2)ダブルの基本的特性の理論的解析 ダブルの持つべき基本的特性について,マルチエージェントシステムの動作特性とその制御の観点から,理論的解析を行った.その結果ダブルの制御手法に関するさまざまな知見を得た. (3)総合評価 総合評価として,従来型の生活情報端末(テレビ会議端末)と,ダブル基本アーキテクチャに基づいた自律調整型テレビ会議端末との比較評価を行った.その結果,本提案のダブル指向フレームワークが効果的に機能し,本システムが従来のマルチエージェントを越えた高い柔軟性,適応性を示していることが確認された.これにより本提案の有効性が確認された.また,これらの実験を通じ,次世代ユビキタスコンピューティング基盤に関する課題を明らかにした.
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