研究課題/領域番号 |
13480125
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 仁 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (90183863)
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研究分担者 |
久保 伸 京都大学, 核融合科学研究所, 助教授 (80170025)
打田 正樹 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (90322164)
前川 孝 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (20127137)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 球状トカマク / 電子バーンシュタイン波 / 電子サイクロトロン加熱 |
研究概要 |
LATE装置に2.45GHzおよび2GHzのマイクロ波をそれぞれ入射して、オーミック加熱を用いずに、電子サイクロトロン加熱のみでプラズマ電流をゼロから立ち上げ、球状トカマクを形成・維持する実験を行ない、次のような成果を得た。 1.2.45GHz、5kWのマイクロ波を入射してプラズマ電流をゼロから最大3kAまで立ち上げ、更に1sec余りにわたって維持することができた。この時、磁気計測より閉じた磁気面が形成されていることが示された。電子密度はマイクロ波の遮断密度を越えており、電子バーンシュタイン波加熱が起こっていると示唆される。 2.閉じた磁気面が形成されるためには(1)放電中のガス圧が2-4×10^<-3>Pa、(2)真空中の垂直磁場のnインデックスが0.18以上であることが必要であることがわかった。 3.静電プローブで測定した電子密度・温度から閉じた磁気面が形成されるまでの電流駆動機構について評価し、モデルと実際に流れたプラズマ電流の値に良い一致が見られた。 4.2GHz、50kWのマイクロ波を入射した場合には、閉じた磁気面の形成後垂直磁場を時間とともに増加させることにより最大5kAのプラズマ電流を立ち上げることができた。この時に印加する垂直磁場強度は球状トカマクのMHD平衡を満たすような値でなければならない。また、放電中にガスパッフィングをすることにより遮断密度の6倍以上の電子密度を得ることができた。 5.任意の密度勾配と入射角に対して、入射電磁波から電子バーンシュタイン波へのモード変換効率を最大にするような入射電磁波の偏波を求める方法を新たに考案し、その計算コードを作成した。その結果、今までは変換効率が悪いと考えられていた条件でも偏波を最適化することにより90%以上の変換効率が得られることを発見した。
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