研究課題/領域番号 |
13480147
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
池谷 元伺 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20023161)
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研究分担者 |
山中 千博 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10230509)
桂 誠 (平井 誠) 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70304003)
谷 篤史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10335333)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | ESR / 線量計 / 組織等価 / 有機酸 / リチューム / 熱ルミネッセンス / 年代測定 / 放射線 |
研究概要 |
有機酸アルカリ線量計素子材料の開発 有機物と組織等価な放射線エネルギー依存性をもち、且つ信号線幅が小さな高感度の電子スピン共鳴(ESR)放射線線量計素子を実現するため、 1.有機酸と軽い金属イオンであるLi、Mgイオンの化合物イオン結晶の溶液からの析出 2.有機酸金属化合物のγ線照射効果をESRで調べ、ラジカルモデルを確立 3.ラジカルの生成効率(G-値;100eV当たりのラジカル対の数) を求めた。このうち有望な線量計か化合物として、クエン酸化合物に到達した。水素を含まないクエン酸化合物では、水素の超微細構造や超超微細構造がないため、線幅が狭い。 アスコルビン酸をドープした炭酸塩のESR線量計素子(特許出願) 有機物を無機物結晶に埋め込んだ材料を調べ、炭酸塩中のアスコルビン酸(ビタミンC)ラジカルで驚異的な狭い線幅(0.01mT)のESR信号を得た。市販ESR線量計素子の検出限界は数十Gy、普通の高感度材料(歯エナメルなど)で10mGy程度であるが、この線量計は0.1mGyまでを検出でき、検出感度を100倍向上させた(新合繊幅が1/100故に当然の結果である)。この材料は、無害な紫外線吸収剤としても利用でき、また熱的にも安定なビタミン剤にもなるため、TLOを通して特許出願を行った。この他、ナノ粒子を固体中に分散させた線量計の開発を行った。 20世紀の研究を総括し21世紀の展望を示すESR線量計測国際会議の開催 2001年に大阪大学でESR線量計測と年代測定国際会議を開催し、海外から30名を越える100人程の参加者を得た。会議録は、http://quartz.ess.sci.osaka-u.ac.jp/からダウンロードできる。
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