研究概要 |
本研究では,火力発電所・都市型コ・ジェネレーションシステム,また,ディーゼルエンジン排ガスの粒子・脱硫・脱硝同時処理プロセスの革新的技術の開発を目的とする.昨年度までの科学研究費補助金により,経済性を確証した結果を基にして,さらに,粒子・SOx・NOx処理可能なシステムを構築する.プロセスとして次の4つを試験する.(1)プラズマ発生装置としては,ラシヒリングを充填材としたバリアタイプの同軸円筒リアクタを用い,Na_2SO_3を上部より噴流し,ラシヒリング表面を濡らし,パルスコロナによるプラズマでNO_2に酸化させ,ラシヒリングを充填材としたケミカルリアクタでNO_2を還元する方法.(2)グローコロナリアクタによる粒子捕集とNO酸化,その後のプロセスとしてのケミカルリアクタによる二段プロセス.(3)リアクタ内部にラシヒリングを用いず,リアクタ壁面にNa_2SO_3を吸収させた半乾式タイプとし,一段にて処理する方式.(4)強誘電体のチタン酸バリウム(BaTiO_3)ペレットを充填したバリアタイプパックドベッドリアクタによりスス(ディーゼルエンジン排ガスの場合)をペレット間の局所的高熱部で燃焼させ,同時にNOを酸化させ,後段のケミカルプロセスでNO_2を処理する方式を試みた.電源としては,目的に適応させて,AC高電源(現有,60Hz〜30kHz),周波数可変矩形波高圧電源(購入済み,9Hz〜1,000Hz),直流高電圧,パルス電源としては,ローテイティングスパークギャップ(現有)やサイリスタスイッチによる高電圧極短パルスを用いてパラメトリックスタディを行い,システムとしての効率,最適化を追求した.
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