研究概要 |
本研究では、単頭ポロセッシブミオシンを探し出したり、あるいはプロセッシブではないミオシンモーターをプロセッシブモーターに作りかえることで、その構造機能相関を明らかにすることが目的である。そこで我々は、ヒトミオシンスーパーファミリー中のミオシンIIIA、ミオシンIIIB、ミオシンIXA,ミオシンIXBという単頭ミオシンに注目し、これらunconventionalミオシンの全長cDNAをヒト胎児脳のcDNAライブラリーからクローニングした。クローニングの結果、これらミオシンにはそれぞれいくつかのスプライスバリアントがあることが判明した。これらcDNAをバキュロウイルス発現系に組み込み、昆虫細胞で発現させた。このとき、尾部はさまざまな長さのIQ配列を含むようなコンストラクトを作成した。さらに尾部先端には蛍光標識としてGFPを組み込んだ。これらミオシンのmotilityアッセイを1分子レベルでおこなうため、全反射型蛍光顕微鏡をセットアップした。今後、カブトガニ精子先体を核にしてアクチンを重合させた系とこの全反射蛍光顕微鏡を用いて、GEP・ミオシン融合蛋白質のアクチンフィラメント上での働きを1分子レベルで追跡する予定である。
|