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2001 年度 実績報告書

DNAメチル化によるクロマチン制御機構の構造的基盤

研究課題

研究課題/領域番号 13480230
研究機関横浜市立大学

研究代表者

白川 昌宏  横浜市立大学, 大学院・総合理学研究社, 教授 (00202119)

キーワードメチル化DNA / メチル化DNA結合ドメイン / 立体構造 / NMR / ミスマッチDNA
研究概要

メチル化依存的な転写リプレッサーMBD1のメチル化DNA結合ドメインとメチル化されたDNAの複合体の立体構造の決定について、論文発表した。MBD1のDNA結合ドメインは4本のストランドからなるβシートと一本のヘリックス、特徴的なループ構造からなるα-βsandwich foldであった。βシート部分が斜めにDNAの主溝に入り込む形でメチル化DNAと結合していた。この蛋白質-DNA複合体は以下の際立った特長を持つ。1)DNA上の2つのメチル基はメチル化DNA結合ドメインの5つの残基が作る疎水性コアによって不等価に認識されている、2)DNA塩基への蛋白質の接触は2塩基対に限られた。これは塩基配列特異的なDNA結合蛋白の認識する配列としては最小のものであろう、3)DNAの主溝のみが蛋白質に接触しており、副溝側には蛋白質部分が浸入していない。こういった特徴はこのドメインがヌクレオソームDNAにコアヒストンと立体障害無く結合するのに適している。そのため、この構造を基にヌクレオソームとの結合のモデルが作成できた。またMeCP2とDNAとの結合のモデルを作成し、Rett症候群で見つかっているMeCP2の幾つかの変異の解釈を行った。
さらに平成13年度はMBD4のDNA結合ドメインの試料調整とNMRスペクトル測定を行った。またメチル化とミスマッチを含むDNA[5'CCATCMGGATAC3'/5'GTATCTGGATGG3',Mはメチル化シトシン]を加えた時の蛋白質のスペクトル変化を観察した。DNAを加えることによって蛋白質の^<15>N-^1H HSQCスペクトルに変化が見られた。今後はさらに解析に適した溶液条件などを検索し、蛋白質-DNA複合体の立体構造解析に取りかかる予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takahashi, M., Maraboeuf, F., Sakai, Y.他: "Role of tryptophan resideus in recogrition of mutagenic oxdized nucleotides by human antimutator MTH1 protein"Journal of Molecular Biology. (印刷中).

  • [文献書誌] Sakai, Y., Furuichi, M., Takahashi, M.他: "A molecular basis for the selective recognition of 2-hydroxy-dATP and 8-Oxo-dGTP by human MTH1"Journal of Biological Chemistry. (印刷中).

  • [文献書誌] Kouno, T., Miura, K., Kanematsu, T.他: "1H, 13C and 15N resonance assignments of GABARAP, GABAA receptor associated protein"J. biomol. NMR. (印刷中).

  • [文献書誌] Jee, J.-G., Ikegami, T., Hashimoto, M.他: "Solution Structure of the Fibronection TypeIII Domain from Bacillus cirulans WL-12 Chitinose A1"Journal of Biological Chemistry. 277. 1388-1397 (2002)

  • [文献書誌] Ohki, I., Shimotake, N., Fujita, N.他: "Solution Structure of the Methyl-CpG-binding Domain of Human MBD1 in Complex with Methylated DNA"Cell. 105. 487-497 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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