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2001 年度 実績報告書

未分化外胚葉から神経堤細胞への分化制御の分子発生学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 13480247
研究機関京都大学

研究代表者

笹井 芳樹  京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (20283616)

キーワード神経発生 / 分化制御 / 転写因子 / 神経堤 / 外胚葉
研究概要

神経堤細胞は神経板(背側外胚葉)と表皮(腹側外胚葉)の境界から発生し、末梢神経系、内分泌細胞、頭部間葉系組織、血管系、色素細胞を始め多彩な組織形成に関与するユニークな細胞群である。神経堤細胞の未分化外胚葉細胞からの初期分化はオーガナイザーからのシグナルによって直接または間接的に制御されていると考えられるものの、その分子機序は未だ多くが不明である。神経堤細胞は原索動物から脊椎動物が進化する際に生み出された細胞クラスであり、その運命決定機構の解明は系統発生・個体発生の観点からも重要である。本研究では神経誘導現象と神経堤細胞の分化決定の関連を分子レベルで明らかにし、アフリカツメガエルの系で未分化外胚葉から神経堤細胞への運命を決定する位置情報を解明することを目的とする。そのため、研究代表者が最近単離した神経堤細胞特異的転写因子FoxD3(Winged-helix型転写因子)の役割を分子レベルで解析する。FoxD3は非常に初期の予定神経堤領域に発現し、その発現はSlugに近似する。FoxD3は、初期胚やアニマル・キャップに強制発現させると神経堤細胞分化を単独で誘導する。FoxD3の機能阻害実験で胚での神経堤分化を抑制することが判明した。神経誘導因子の下流因子の一つであるZic-r1(転写因子)も強制発現で神経堤細胞を分化誘導するが、この誘導にFoxD3の活性は必須である。FoxD3は最上流で神経堤分化を制御する因子であることから、その発現制御の分子機構を明らかにするためにプロモーター解析を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 河崎 洋志 他: "Generation of dopaminergic neurons and pigmented epithelia from primate ES cells by Stronal cell-derived inducing activity"Proc. Natl. Acad. Sci., USA. 99. 1580-1585 (2002)

  • [文献書誌] 津田 浩史 他: "Dorsalization of the Neural tube by Xenopus Tiarin, a Novel patterning Factor secreted by the Flanking Head Ectodarm"Neuron. 33. 515-528 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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