研究課題/領域番号 |
13480252
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
井端 泰彦 京都府立医科大学, 学長 (10079684)
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研究分担者 |
大橋 憲太郎 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50332953)
鳴瀬 善久 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00326216)
飯島 典生 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00285248)
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キーワード | RFアミド / RFRP1 / RFRP3 / 免疫組織化学 / カテコールアミン / 視床下部 / 神経内分泌 |
研究概要 |
RFRP mRNAは視床下部腹内側核周囲から、背内側核、室周囲核にかけて散在性に分布し、RFRP1受容体mRNAは視床下部室傍核、室周囲核に認められた。またRFRP1のプロラクチン分泌促進活性に関連して、室周囲核において、チロシン水酸化酵素含有細胞(TH細胞)にRFRP1受容体mRNAが検出され、RFRP1は視床下部のドーパミン産生細胞に働きかけて、プロラクチン分泌抑制を解除することにより、下垂体からのプロラクチン分泌を促すことを明らかにした。抗RFRP1抗体、抗RFRP3抗体を用いた免疫組織化学により上述の領域に分布する細胞体に抗RFRP1抗体反応、抗RFRP3抗反応は共に観察された。RFRP神経線維は、終脳(中隔野、分界条床核、弓状核)、間脳(視床室傍核、視床下部室傍核、室周囲核、弓状核など)、橋(脚傍核、前庭神経核)、延髄(三叉神経脊髄路核、孤束核)など脳内に広く分布することが明らかとなった。殆どの神経線維において、抗RFRP1抗体反応性、抗RFRP3抗体反応性は共存したが、視床の部と正中隆起外層においては、抗RFRP3抗体反応性のみを示す神経線維が検出された。さらにRFRP1,3を脳室内注入することによって青斑核、孤束核などにc・Fosの応答が検出され為これはこれらのペプチドが脳内のカテコールアミン産生細胞に影響することを示唆する。また視床下部の弓状核、視索上核にもc-Fosの応答が検出され、先に見出したプロラクチンの分泌以外にもRFRPによる神経内分泌への影響が示唆された。
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