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2002 年度 実績報告書

概日時計中枢及び末梢組織で発現日周振動をする遺伝子のDNAチップによる大量検索

研究課題

研究課題/領域番号 13480263
研究機関東京大学

研究代表者

程 肇  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00242115)

研究分担者 井上 慎一  山口大学, 理学部, 教授 (10274151)
榊 佳之  東京大学, 医科学研究所, 教授 (10112327)
キーワード時計遺伝子 / Period1 / 視交叉上核
研究概要

生物には概日リズムとよばれる、行動や生化学的活動を支配する24時間に近い周期を持つ活動リズムが見い出される。哺乳類の場合、概日時計中枢は脳視床下部の視交叉上核(SCN)に存在し、SCNの日周性を伴った神経活動出力、或いは、液性因子の分泌により末梢組織を支配して概日リズムを形成している。概日リズム形成の分子機構の全体像の解明には、時計遺伝子群や時計により制御されている遺伝子群(clock controlled gene ; ccg)の大規模発現検索系が必須である。個体レベルでの検索を簡便化するために、細胞レベルでの大規模検索系を確立した。まず、luciferaseを発現リポータに用いたプロモータトラップベクターを作製した。このベクターをラット繊維芽細胞であるRat1細胞(約2.5x10^7細胞)に導入し、bsd耐性マーカーを指標に選択した結果、約300ラインのプロモータトラップ細胞株を樹立した。この内、20ラインの細胞株で、プォルボールエステル依存性の周期が約24時間の概日性のluciferase発現振動リズムが観察された。即ち末梢細胞においても、約6.6%の遺伝子が発現日周リズムを有していると考えられる。現在、染色体上のベクター挿入部位、並びに融合転写産物の構造解析により、トラップされた遺伝子の同定を進めている。さらに、概日時計中枢の発現概日振動の分子機構を明らかにするために、Per1::luc動物より哺乳類概日時計中枢である視交叉上核由来細胞株を樹立した。そして、得られた視交叉上核細胞において発現が日周振動する遺伝子を集積するために、DNAチップによる遺伝子発現プロファイリングを行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Abe M, Herzog ED, Yamazaki S, Straume M, Tei H. Sakaki Y, Menaker M, Block GD: "Circadian rhythms in isolated brain region"J. Neuroscience. 22. 350-356 (2002)

  • [文献書誌] Yamazaki S, Straume M, Tei H, Sakaki Y, Menaker M, Block GD: "Effects of aging on the circadian rhythms of central and peripheral mammalian clocks"Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 99. 10801-10806 (2002)

  • [文献書誌] Constance CM, Green CB, Tei H, Block GD: "Bulla gouldiana period exhibits unique regulation at the mRNA and protein levels"J. Biol. Rhythms. 17. 413-427 (2002)

  • [文献書誌] Kojima S, Hirose M, Tokunaga K, Sakaki Y, Tei H: "Structural and functional analysis of 3' untranslated region of mouse Period1 mRNA"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 301. 1-7 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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