• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

ノックアウトマウスを用いたガラクトース転移酵素遺伝子群の役割分担の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13480280
研究機関金沢大学

研究代表者

浅野 雅秀  金沢大学, 医学系研究科, 教授 (50251450)

研究分担者 橋本 憲佳  金沢大学, 医学系研究科, 助手 (50242524)
キーワード糖転移酵素遺伝子 / ガラクトース糖鎖 / ノックアウトマウス / セレクチン / 炎症反応 / 遅延型過敏症
研究概要

1)GalT-IIノックアウト(KO)マウスの作製
GalTは7つの遺伝子からなるファミリーを形成していることが明らかとなり,GalT-I遺伝子の機能を相補している第一の侯補は他のGalT遺伝子であると考えられる。そこでGalT-Iと最も相同性が高く,哺乳類に進化してから分岐したと思われるGalT-II遺伝子のKOマウスの作製を進めた。マウス129系統由来のGalT-II染色体DNAを用いてターゲティングベクターを構築した。次にPCRによる相同組換え体のスクリーニングの条件検討を行ったが,検出感度に問題があることがわかり,サザンハイブリダイゼーションでスクリーニングすることにした。ターゲティングベクターをES細胞に導入し,503個のネオマイシン耐性クローンについてサザンハイブリダイゼーションを行ったところ,4つが相同組換え体であることがわかった。このうち正常な核型を示したものについて,キメラマウスの作製を行った。今後,キメラマウスからヘテロマウスを経て,GalT-IIKOマウスの作製を行い,GalT-IIが生合成する糖鎖の機能を解析していく。
(2)GalT-IKOマウスにおける炎症反応の抑制
これまでの研究からGalT-IKOマウスでは,セレクチンのリガンド糖鎖の生合成が障害されていることを明らかにしてきたが,本年度はZymosanの投与による急性炎症反応やmBSAの投与による遅延型過敏症反応について検討を行った。GalT-IKOマウスはコントロールマウスと比較して,これらの炎症反応が有意に抑制されており,セレクチンのリガンド糖鎖の合成不全が原因であることがわかった。しかしこれらの炎症反応はセレクチンのKOマウスほど完全には抑えられなかったので,セレクチンのリガンド糖鎖の生合成には他のGalT遺伝子も関与していることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kurisaki, T., et al.: "Phenotypic analysis of Meltrin α (ADAM12) -deficient mice : Involvement of Meltrin α in adipogenesis and myogenesis"Molecular and Cellular Bioiogy. 23. 55-61 (2003)

  • [文献書誌] Sakamaki, K., et al.: "Ex vivo whole-embryo culture of caspase-8-deficient embryos normalize their aberrant phenotypes in the developing neural tube and heart"Cell Death and Differentiation. 9. 1196-1206 (2002)

  • [文献書誌] Nakae, S. et al.: "Antigen-specific T cell sensitization is impaired in IL-17-deficient mice, causing suppression of allergic cellular and humoral responses"Immunity. 17. 375-387 (2002)

  • [文献書誌] Yamamoto, S. et al.: "Mice deficient in nervous system-specific carbohydrate epitope HNK-1 exhibit impaired synaptic plasticity and spatial learning"Journal of Biological Chemistry. 277. 27227-27231 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi