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2002 年度 実績報告書

パルス磁場による免疫細胞機能調節効果における機構解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13480285
研究機関北海道大学

研究代表者

村林 俊  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30200306)

研究分担者 岩淵 和也  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (20184898)
三田村 好矩  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70002110)
キーワード変動磁場 / リンパ球 / ConA / 増殖活性制御 / IL-1 / IL-2 / IL-2受容体
研究概要

リンパ球活性化過程に及ぼす変動磁場効果に関し、その活性化抑制効果について研究を行った。変動磁場はヘルムホルツコイルにより発生させ、最大磁場強度2.2mT、周波数50Hz、duty50%の矩形波を培養リンパ球に印加した。リンパ球はddyマウス脾臓細胞より定法により調製した。活性化試薬としてConAを用い72時間培養し、活性化の指標としてその増殖能を5-Bromo-2-deoxy-uridine labeling法により評価した。ConA添加と同時に磁場を印加し、その印加時間を20分、40分、60分、及び120分としたところ、40分以下では増殖能が増加し、磁場非印可のコントロールに比べ最大2.7倍となったのに対し、60分及び120分の長時間磁場印可においては、増殖能の増加はみられず、むしろ抑制傾向が見られた。その抑制率は120分においてより顕著であり、長時間磁場印加によりリンパ球の活性化が抑制されることが明らかとなった。
磁場によって生じたその抑制効果の機構を明らかとするため、IL-1およびIL-2産生量をELISA法によって測定した。さらに、FITC標識マウス抗CD25抗体を用いたフローサイトメトリによって、IL-2レセプター発現率の評価を行った。IL-1およびIL-2産生量は、磁場印加時間に関わらず一定であり、5-Bromo-2-deoxy-uridine取込量が減少した長時間印加においても全く変化は見られなかった.一方、IL-2レセプターは顕著に変化し、増殖活性増強効果が生じた40分磁場印加において増加し、抑制効果が見られた120分印可条件においてレセプター発現率が低下することを明らかとした。
平成13年度において、変動磁場はマクロファージのINF-γ受容体の発現率に影響を与えることを報告したが、この様にリンパ球のIL-2受容体にも影響することが明らかとなり、変動磁場による細胞への作用効果は、細胞膜上の受容体発現に影響を与えるために生じることが明らかと准った。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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