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2001 年度 実績報告書

歩行運動の計算理論と小脳・脊髄神経系のダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 13480295
研究機関大阪大学

研究代表者

野村 泰伸  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (50283734)

研究分担者 牧川 方昭  立命館大学, 理工学部・ロボティクス学科, 教授 (70157163)
舘野 高志  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00314401)
佐藤 俊輔  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (60014015)
キーワード歩行 / CPG / 脊髄 / 計算モデル / ダイナミクス / 非線形力学系 / スティッフネス / ZMP
研究概要

ヒトの二足歩行のダイナミクスをいくつかの側面から検討した.これらは(1)歩行中の姿勢制御,(2)歩行中の下肢関節のスティッフネス,(3)歩行リズム生成,(4)外乱を受けたときの歩行リズム制御を含む.これらの研究の大部分はヒトのバイオメカニクスまたは神経生理学、またはその双方の力学系モデルをあつかっている。前者は筋骨格系のモデルであり、後者は神経系のモデルである。(1)では,ヒトの身体と環境との相互作用を考慮した歩行運動軌道の生成規範を検討した.(2)では、詳細な筋-骨格系モデルに基づいて歩行中の下肢の関節スティッフネスを推定した.推定したスティッフネス(剛性行列)は,筋由来のスティッフネスであり,歩行中の脊髄運動ニューロンの活動度とそれに依存した筋のスティッフネスを反映している.推定したスティッフネスは,それだけでは安定に二足歩行運動をまったく達成できないほどの小さな値であった.(3)では,脊髄CPGと小脳・大脳基底核が相互作用する系を単純な力学系でモデル化し,左右脚の安定な協調の創発とその崩壊を解析した.このモデルのダイナミクスは,いくつかの神経疾患に見られる協調運動失調をよく再現した.これは,これらの疾患が高次運動脳と脊髄CPGからしステムのダイナミクスを通じて創発する動的疾患である可能性を示唆している.(4)では,未知外乱に対する歩行運動リズム(位相)の最適制御に関する規範を実験・理論的に考察し、歩行運動の動的安定に基づく運動制御規範を提案した.(3)と(4)の結果は,現在国際誌に投稿中である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Asai, Nomura, Sato, Tamaki, Matsuo, Mizukura, Abe: "A coupled oscillator model of interlimb coordination"Proc. International Technical Conference on Circuits/Systems, Computers and Communications. Vol2. 755-758 (2001)

  • [文献書誌] 西山正剛, 野村泰伸, 佐藤俊輔: "3次元剛体モデルに基づく二足歩行運動中のゼロモーメントポイント軌跡の推定"電子情報通信学会技術報告書(MBE). (発表予定). (2002)

  • [文献書誌] 小西泰平, 野村泰伸, 佐藤俊輔: "筋モデルに基づく二足歩行運動中の下肢筋張力および関節弾性係数の推定"電子情報通信学会技術報告書(MBE). (発表予定). (2002)

  • [文献書誌] 山崎大河, 野村泰伸, 佐藤俊輔: "歩行運動制御において運動リズムリセットが果たす役割"電子情報通信学会技術報告書(MBE). (発表予定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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