研究課題/領域番号 |
13490020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
中嶋 信 徳島大学, 総合科学部, 教授 (90105320)
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研究分担者 |
平井 松午 徳島大学, 総合科学部, 教授 (20156631)
村田 明広 徳島大学, 総合科学部, 教授 (20143373)
高橋 晋一 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (10236284)
豊田 哲也 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (30260615)
出口 竜也 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (60237021)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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キーワード | 空間情報 / 地理情報システム / データベース / 河川事業 / 流域整備計画 / 画像解析 / 吉野川 |
研究概要 |
この研究は、徳島市を河口部とする吉野川がつくり出す流域の人文・社会科学的な構造、およびその基底となる自然的特性に関わる各種データを総合的に整備することを課題とした。日本の河川事業の理念や方法は大きな転換途上だが、その速やかな移行に向けて資料収集と分析を行った。吉野川流域では、国の河川事業に対して活発な住民運動が展開されており、住民意見を反映するという河川事業にとってモデル地域に当たる。この研究はその基盤的データを総合的に整備して、その動態的把握を可能にさせた。 ダム建設や河川改修などの事業は流域住民の生命・財産に直結し、利害対立を内包することからたびたび深刻な地域紛争を招いてきた。しかもおびただしい自然環境破壊や農山村集落の崩壊という歪みを伴っていた。その反省に立って、1997年改正の河川法は新たな理念と方法を採用した。そして、事業者と流域住民との対立を克服し、協働を高める方向に事態は推移しつつある。吉野川の河川事業についても、新たな枠組みは整いつつある。この研究は、新たな河川事業が模索される最前線で、その具体化の条件を整理した。 河川事業を住民合意のもとで進める上では、<流域の状態の分析→事業目的の設定→多様な事業方法の検討→総合評価で事業方法の決定>という手順が想定される。その過程は無数の情報収集と分析作業を必要とする。また、さまざまな価値観を持ち、審議に関する習熟度も多様な住民の幅広い参加を可能にするためには、新たな分析・表現方法が必要である。この共同研究は、流域社会の整備に必要な各種情報の収集ならびにそのデータベース化に取り組んだ。これらの煩雑な諸データをGIS(地理情報システム)を用いて相互に連関・統合させ、幅広い住民の理解と合意形成に資する資料を整備した。
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