研究課題/領域番号 |
13490034
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
杉田 繁治 国立民族学博物館, 博物館民族学研究部, 教授 (40026042)
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研究分担者 |
山本 泰則 国立民族学博物館, 博物館民族学研究部, 助教授 (60174819)
園田 直子 国立民族学博物館, 博物館民族学研究部, 助教授 (50236155)
近藤 雅樹 国立民族学博物館, 民族学研究開発センター, 教授 (40225628)
山田 奨治 国立民族学博物館, 国際日本文化研究センター, 助教授 (20248751)
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キーワード | 博物館 / 美術館 / 情報技術 / 携帯端末 / 資料検索システム / 展示解説 |
研究概要 |
平成14年度行った主な研究は以下の3点である。 1)海外の博物館における事例調査。ア)北欧における例。コペンハーゲン、オスロ、ストックホルムの主要な博物館・美術館など25カ所を調査した。来館者に対する情報提供の電子化はそれほど進んでいない。唯一コペンハーゲンの国立博物館の民族資料室において、部屋全体の棚配置から、各陳列棚、その中の資料へと徐々にタッチパネルを使って接近していき、その資料の写真と情報を得るシステムがよくできていた。またストックホルムの動物園で子供達に動物の場所などをタッチパネルで見せるシステムは簡単ではあるが、面白い試みである。イ)東南アジアにおける例。台湾、タイ、シンガポールにおける博物館・科学技術館など15カ所の調査を行った。科学技術館などでは情報機器を使った仕掛けは多数あるが、それは展示をよりよく見せるための工夫というよりはゲーム感覚で楽しませるための仕掛けである。 2)国内における博物館等の事例調査。臨海都心の博物館ではシアトルの実験音楽館を進めたな仕掛けがあった。こちらでは市販のPDA端末を用いて文字音声のみならず動画も可能になっている。また自分が見聞きした履歴を後日インターネットで再確認ができる。 3)情報技術の展示への応用に対する総合的考察。ビデオによる解説、音声によるガイド、に狙ったものが全面に出て、内容そのものをしっかりとマルチメディアデータベース化し、モノと情報によって展示内容をよりよく理解させようとする機関は皆無であった。今後はまずコンテンツを充実させ、それを反映するにふさわしい情報技術を導入することによって、新しい技術開発にもつながる問題が生じてくる。
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