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2003 年度 実績報告書

音楽がもつ治療・教育的効果の解明と障害児教育における実践への応用

研究課題

研究課題/領域番号 13551004
研究機関琉球大学

研究代表者

緒方 茂樹  琉球大学, 教育学部, 助教授 (30261184)

研究分担者 相川 直幸  日本大学, 工学部, 助教授 (60192829)
キーワード音楽 / 障害児教育 / 脳波 / デジタル信号処理 / 音楽療法 / 覚醒水準 / 実践研究 / 基礎研究
研究概要

本研究は障害児教育における「音楽を活用した取り組み」をより効果的に行うことを目的として計画されたものである。「音楽を活用した取り組み」を理論的に計画し、さらにその教育効果について科学的に評価するためには、音楽が人間に及ぼす効果や影響について客観的に知る事が不可欠である。初年度は琉球大学内にまず脳波計を軸とした生理学的な指標全般の計測システムを整備した。この琉球大学内に整備した計測機器を用いて今年度も引き続き実験的検討を進め、特に健常者を対象とした基礎実験を継続的に行った。この実験的検討から得られた所見として、音楽鑑賞時の脳波変動には、特に「心理的構え」の相違がきわめて大きな影響を与えていることが明らかとなった。次の段階としては、障害児を直接的に対象とする前に「心理的構え」について重点的にデザインされた実験的検討を行うことの重要性を指摘した。そのことによって音楽鑑賞時に生じる意識変動の特異性について、今後さらに詳細な所見が得られるものと考えている。さらに昨年度には学校現場や臨床場面での計測を可能とするために小型の計測機器を導入し、その使用の可能性と有効性を検証した。今年度は解析のためのソフトウェアを導入しながら様々な状況での計測を試みた結果、将来的に学校現場やフィールドにおける有用性を実証することができた。一方、混入雑音が多くみられる障害児からの生理学的指標に関わるデータの分析には、デジタル信号処理を応用したフィルタリングの手法を用いた検討を進めてきた。これまでに265次のFIRデジタルフィルタを用いた広域遮断型の特性が有効であることが明らかとなっている。今年度は従来的なアナログフィルタと移動平均との方法論的な比較を行うことによって具体的な波形変化を示しながらその有効性を明らかとした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 緒方茂樹: "障害児教育における音楽を活用した取り組み(II)-教育実践場面における活用を目指したデータベースシステムの構築-"琉球大学教育学部障害児教育実践センター紀要. 5号. 77-98 (2003)

  • [文献書誌] 緒方茂樹, 相川直幸: "精神生理学的な研究アプローチを実際的な教育分野へ応用するために-脳波artifacts除去の新たな方策-"琉球大学教育学紀要. 64集. 341-359 (2004)

  • [文献書誌] 緒方茂樹: "解説:脳波が私たちに教えてくれること-精神生理学的にみた子どもの発達と音楽の活用-"琉球大学教育学紀要. 64集. 361-374 (2004)

  • [文献書誌] 當真綾子, 緒方茂樹: "音楽を活用した教育実践に向けた基礎的研究-脳波からみた音楽鑑賞時の意識変動と心理的「構え」-"琉球大学教育学部障害児教育実践センター紀要. 6号. 1-17 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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