研究課題/領域番号 |
13554001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
太田 隆夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50127990)
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研究分担者 |
野々村 真規子 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20333320)
坂元 国望 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40243547)
三村 昌泰 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50068128)
今井 正幸 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (60251485)
小林 亮 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (60153657)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | パターン形成 / 材料科学 / 数理モデル / 反応拡散系 / 数値解析 / 相分離 / フェイズフイールドモデル / 内部境界層 |
研究概要 |
材料科学におけるマクロ、および、ミクロなパターン形成に関する数理モデルの提案、その理論解析、および、数値シミュレーション法の開発を行った。具体的には高分子系のメソフェイズ形成と構造間転移の理論の構築とその数値シミュレーションを行い、実験との比較検討を行った。また、電荷コロイド粒子系のオーダリングの大規模計算機シミュレーションを行い、新しい不安定性を発見した。これは、実際に次世代ディスプレー開発にとって有効な成果である。結晶成長では、フェイズフィールドモデルをグレイン境界のダイナミクスを表現するよう拡張し、実験でみられているグレイン境界の運動を理解することができた。また、その数学的基礎に関する考察も行った。反応拡散方程式やAllen-Cahn方程式から界面や境界の運動方程式を導出する縮約理論を発展させた。グローバルな結合をもつ保存系の相形成キネテックスの研究を行った。さらに、化学反応相分離系でのドメインダイナミクスの数値シミュレーションと理論解析、および、周期外力のもとでの同期現象の研究を行った。反応拡散系では、空間的に非一様な場合の界面やパルスのダイナミクスの数値計算と特異摂動法による解析を行った。走化性をもつバクテリアコロニーのパターンを理解するための数理モデルを導入し、その数値シミュレーションで、一見複雑にみえるパターン形成の本質を解明した。 これら、材料科学とそれと関係する生命系に現れるさまざまな非平衡自己組織パターンの統一的理解に向けて、応用数理と理論物理、実験が互いに協力したユニークな研究体制のもとで、最初の計画をはるかに上回る研究成果を挙げることができた。
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