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2004 年度 実績報告書

超高感度ピクセル型光検出器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13554008
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

幅 淳二  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (60180923)

研究分担者 田中 真伸  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (00222117)
須山 本比呂  浜松ホトニクス(株), 電子管事業本部, 研究員
キーワード電子打ち込み / シングルフォトン / HPD / ピクセル型
研究概要

EB型センサの要素技術は、光電面、電子軌道設計、半導体素子よりなる。
光電面としては初期の試作は、通常のバイアルカリを用いた。また構造としては高い磁場中での使用を考慮して、光電面と半導体素子を近接配置する近接集束型電子レンズのタイプを採用した。半導体素子としては、最小厚の不感層を実現しかつ電子打ち込みに起因する損傷を抑える構造として、裏面照射形のアバランシェダイオードを、8x8のマルチピクセル化したものを新たに設計・試作した。
EB型センサは、ライズタイム、フォールタイムそれぞれにおいて400ps程度とPMTに対し極めて高速であることを確認できた。現在のところこの応答特性はSi製の半導体素子で制限されており、化合物系半導体素子を用いることで、さらに高速化できることが期待される。従来のPMTでは入力されたフォトン数を弁別することは一般に容易でないが、開発された最終試作品においては、その明確な識別が10フォトン程度まで可能であった。ここまでの高いフォトン弁別能力と分解能を持つ光センサーはいまだかって存在しない。これはその大きな初段増幅度によって当該タイプのセンサの電子増倍ゆらぎが本質的に小さいこと、独立した半導体素子(ピクセル)のサイズが小さく従ってその容量が小さいことに負っている。高い初段増幅と近接収束の利点を生かしたことで、高い時間分解能も比較的容易に達成できる。100ピコ秒以下の高い分解能が得られた。磁場特性についは、テストに使用した磁場発生装置の上限である1.5Tまで、ほぼゲインの劣化がないことが確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 超高感度光検出器の開発2005

    • 著者名/発表者名
      須山本比呂, 幅 淳二
    • 雑誌名

      日本物理学会誌 Vol.60 No.1

      ページ: 28-34

  • [雑誌論文] DEVELOPMENT OF A MULTI-PIXEL PHOTON SENSOR WITH SINGLE PHOTON SENSITIVITY2004

    • 著者名/発表者名
      M.Suyama, J.Haba et al.
    • 雑誌名

      Nucl.Instrum.Meth. A523

      ページ: 147-157

  • [雑誌論文] DEVELOPMENT OF A MULTI-PIXEL HYBRID PHOTODETECTOR WITH HIGH QUANTUM EFFICIENCY AND GAIN2004

    • 著者名/発表者名
      M.Suyama, J.Haba et al.
    • 雑誌名

      IEEE Trans.Nucl.Sci. 51

      ページ: 1056-1059

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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