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2002 年度 実績報告書

繰り返しパルス磁場を用いた超高精度テラヘルツESRシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13554011
研究機関岡山大学

研究代表者

野尻 浩之  岡山大学, 理学部, 教授 (80189399)

研究分担者 松田 康弘  岡山大学, 理学部, 助教授 (10292757)
味野 道信  岡山大学, 理学部, 助教授 (30222326)
山嵜 比登志  岡山大学, 理学部, 教授 (40013495)
左近 拓男  秋田大学, 工学部, 助教授 (80271964)
キーワード繰り返しパルス磁場 / 強磁場 / テラヘルツ / ESR / ナノ磁性体
研究概要

繰り返しパルス磁場を用いた超高精度テラヘルツESRシステムの開発を行った。本年度は昨年度装置が完成し、試運転が成功したのを受けて、第2段階として周波数を数テラヘルツまで上げるための種々の改良に取り組み、同時に高感度化をはかるための開発研究を行った。周波数を及び共鳴磁場を上げ、生物試料などで見出される線幅の10mT以下の狭いESR信号を観測する場合、単純な信号の積算では、繰り返し磁場の波形や最高磁場のショットによるばらつきにより、積算された信号に人工的な分布が出来てしまうことが問題となる。この際10T程度の共鳴磁場で要求される磁場の安定度は0.005%以上となる。このため、電源回路の改良により充電電圧の再現性の向上を図ると共に、磁場発生用マグネットの冷却水の安定化を図ることにより磁場の再現性を向上させることに成功した。さらに、単純な時間対信号スペクトルの積算のかわりに、一回の発生磁場毎に、データを波形記憶装置からパソコンに転送し高速に磁場対信号スペクトルに変換した上で、ピーク解析を行ってショット毎の磁場計測の精度限界によるばらつきを取り除いて信号を積算する方法を開発した。この方法により、0.02mT程度までの磁場精度で繰り返し信号を積算することに成功した。
高感度化にむけた開発では、ファブリーペロー型共振器を開発して、室温で35dB程度のS/Nの向上を実現した。さらに、低温実験を行うための小型化に関する研究を行い、実現のための素材開発などを完了し、最終年度の完成に向けて調整を進めた。さらに、小型化のための研究を行い、30分の1のサイズの磁場発生装置の試作に成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Nojiri, M.Motokawa, K.Okuda, H.Kageyama, Y.Ueda, H.Tanaka: "THz-ESR system by suing single shot and repeating pulsed magnetic fields"J. Phys. Soc. Jpn.. 72.Suppl.B(in press). (2003)

  • [文献書誌] M.Motokawa, H.Ohta, H.Nojiri: "The role of ESR in research of low dimensional antiferromagnet"J. Phys. Soc. Jpn.. 72.Suppl.B(in press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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