研究課題/領域番号 |
13555004
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
山田 正良 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (70029320)
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研究分担者 |
龍見 雅美 住友電気工業(株), 半導体研究所, 所長
福澤 理行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (60293990)
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キーワード | 半導体 / 赤外光弾性 / 非破壊評価 / 残留歪み |
研究概要 |
シリコンやGaAsなどの大口径半導体結晶塊を対象に結晶引上げした円筒状の塊のまま、すなわち、結晶塊を何ら加工しない状態で、残留歪みを非破壊評価する方法の開発を目的としている。昨年度までに、GaAs単結晶では結晶成長したままの結晶塊の表面は荒れているので、円筒研削をする必要があるとの結論を得ている。一方、シリコン単結晶では結晶成長したままの結晶塊の表面は比較的滑らかである。昨年度は、結晶成長したままの塊状態のFZ-Si単結晶においては、残留歪みの測定に成功したが、直径変動の大きなCZ-Siでは、直径変動が大きな部位では残留歪みの測定が困難であった。今年度は、この点を克服することを目的とし、以下の研究を行った。 1.昨年度アキシャル荷重が大きなメガトルクモーターを用いて開発した大口径半導体結晶塊を回転させるインゴット回転装置をベースにして、赤外光源をコーンビーム状に直径変動のある結晶塊に入射して赤外光弾性測定ができるように三次元赤外光弾性装置の光学系を改造した。この場合、コーンビーム径が大きい場合でも赤外光が十分に透過できるように回転偏光子ならびに回転検光子も大口径化した。 2.改造した大口径用三次元赤外光弾性装置を用いて、VB法で結晶成長した化合物半導体結晶塊中の残留歪みを測定・評価することができた。 3.改造した大口径用三次元赤外光弾性装置を用いて、CZ法を用いて成長したシリコン単結晶塊中の残留歪みも同様に測定・評価することができた。 上記のVB法で結晶成長した化合物半導体結晶塊中ならびにCZ法を用いて成長したシリコン単結晶塊中の残留歪みの測定・評価結果をとりまとめた。また、改造した大口径用三次元赤外光弾性装置の実用性能を評価するとともにその実用化を検討した。
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