研究課題/領域番号 |
13555008
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研究機関 | (財)神奈川科学技術アカデミー |
研究代表者 |
石橋 孝章 (財)神奈川科学技術アカデミー, 極限表面反応プロジェクト, 研究員 (70232337)
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研究分担者 |
高松 信彦 オプトフォーカス(株), 企画開発グループ, グループ員
山方 啓 (財)神奈川科学技術アカデミー, 極限表面反応プロジェクト, 研究員 (60321915)
大西 洋 (財)神奈川科学技術アカデミー, 極限表面反応プロジェクト, 研究員 (20213803)
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キーワード | 表面和周波発生 / マルチプレックスSFG / ブロードバンド赤外レーザー / 自己組織化膜 / アルカンチオール / 波長可変化 / 光パラメトリック増幅器 |
研究概要 |
可視赤外表面和周波分光法(SFG)は、表面吸着種の振動スペクトルを得るための非線形分光法である。SFG過程は、二次の非線形感受率に基づく非線形光学過程であるため、表面・界面の振動スペクトルを選択的に測定できるという、他の分光法に無い特徴を持つ。本研究の目的は、このような特徴を持つSFG分光法を表面上の電子励起種などの短寿命種の有効なプローブへと発展させることにある。 平成13年度は、目的達成の第一段階として、神奈川科学技術アカデミーが現有する可視光波長400nm固定のマルチプレックスSFG分光装置を、拡張することによってナローバンド可視プローブ光を波長可変化した。可視光の波長可変化のために400nm励起の光パラメトリック増幅器を導入し、ナローバンド可視光を波長可変化した。我々のレーザーシステムの400nmのエネルギー(500microJ)は、光パラメトリック増幅器の励起可能なぎりぎりの大きさであったが、非線形結晶の結晶長の調整などによって、既製光パラメトリック増幅器を低出力の励起が可能なように改造した。その結果、波長可変範囲470-700nm、波数幅約15cm^<-1>、パルスエネルギー30microJ程度の出力が得られた。この波長可変化した可視光とブロードバンド赤外光(100fs、波数幅約250cm^<-1>、約3microJ)をプローブとして、マルチプレックスSFGスペクトルの試験測定を行った。測定には、金上のアルカンチオール自己組織化膜を試料とし、633、535、477、400nmの四種類の波長を用いた。いずれの波長を用いた場合も、測定時問60秒で良好なSN比のスペクトルが得られた。
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