研究概要 |
半導体デバイスの高集積化にともない、テクノロジーノード(線の幅)70nmが要求されている。この光源としてF_2レーザー(157.6nm)の開発が求められる。この研究ではリソグラフィー用F_2レーザースペクトル幅(0.2nm)より1ケタ スペクトルの狭いコヒーレント光源の開発を目標としている。このために2波長(768nm, 681nm)の単一モードチタンサファイアレーザーとその増幅器を開発した。768nmの3倍波の2光子をXe準位に共鳴させ、681nmと光混合(2光子共鳴 4光波混合)することにより157nm光を得た。出力は0.6mW,線幅は0.01pm以下で、F_2レーザーの線幅に比べ1ケタ以上狭かった。この結果はCLEO(レーザーとエレクトロオプティクス国際会議)のポストデッドラインペーパーに採択され、後Optics Lettersで発表した。 さらに中国科学院との共同研究により非線形結晶KBBFを用いた短波長化を行い、2倍波で179.4nmを得た(この結果はOptics Letters4月号で出版予定)。これは2倍波としては最短波長である。また最近、光混合により165nmを得、157nmへ近づく努力を行っている。165nmは非線形結晶で得られた最短波長である。
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