研究課題/領域番号 |
13555033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 大阪大学 (2002) 電気通信大学 (2001) |
研究代表者 |
竹内 芳美 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50107546)
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研究分担者 |
沢田 潔 ファナック株式会社, 基礎技術研究所, 室長(研究職)
石田 徹 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (20313421)
森重 功一 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (90303015)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 高アスペクト比 / マイクロ部品 / 超精密加工 / ダイヤモンド回転工具 / マイクロ針群 / 金型 / 3次元CAD / CAM / CAM |
研究概要 |
多軸制御の超精密マシニングセンタを利用して、細長い微細で複雑な構造、すなわち高アスペクト比複雑形状マイクロ部品の超精密創成法を研究した。高アスペクト比形状の加工は困難であり、このような部品を自在に作製できれば新しい分野への応用が期待できる。前年度は各種のダイヤモンド回転工具を製しマイクロ台形溝や、直径25mm・高さ1000mmでアスペクト比が40の円筒形状や角形状など、基礎となる形状加工技術を確立できた。 本年度は、(1)高アスペクト比をもつ超精密マイクロ部品として円筒形や角形の針状のものが多数並んだ剣山形状、(2)超精密複雑形状として次世代のステッパー用光学系の複雑形状ミラー群、(3)複雑な曲面をもつ部品として仏像の頭部、の製作を試みた。それぞれの項目の結果は以下のようである。 (1)回転タイプのダイヤモンド工具を、すでに加工した箇所には二度と触れないという考え方で工具経路を生成し、9本のマイクロ針群を加工できた。長時間かかるマイクロ部品の生産を効率良く行うには金型を起こして精密成形することが不可欠になる。そのために電着を利用して金型化を試みたが、均一な電着が難しく、引き続き研究を行うことが必要である。 (2)では、形状データの生成に3次元CAD/CAMを利用し、球面の異なる4箇所の位置から取り出した1mm×15mmのセグメントを縦に並べたものを基本形状とし、表面粗さ1nmを得ようとするものである。R660mmに近い球面をもつセグメントの加工はできたが、表面粗さは10nmであり、さらなる改良が必要である。 (3)生成した仏像の形状データに基づき、工具干渉を考慮した同時5軸制御加工技術を駆使して加工を試みた。加工はできたものの、疑似ボールエンドミルと呼ぶダイヤモンド工具のセッティングが難しく、表面にオーバカットなどが見られ、位置合わせ装置の開発が欠かせないことが分かった。
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