| 研究概要 |
「次世代スキルレス工作機械」には(1)『工程管理』,(2)『加工予測』,(3)『加工戦略』,(4)『加工観測』の4つの機能とこれらの統合化が必要であると考えている。最終年度である平成15年度は,『工程管理』の機能として工程設計と作業設計の自動化を実現する一方で,『工程管理』,『加工予測』,『加工戦略』,『加工観測』の各機能を統合して,スキルレス工作機械の実証試験を実施した。
(1)『工程管理』の機能として,汎用の3次元CADであるSolidWorksをユーザインタフェースとし,そのAPIを活用しながら素材形状と最終加工形状の3次元CADデータから,加工順序や使用工具,切削条件を自動的に決定するCAD/CAMツールを開発した。これを『加工戦略』の機能として開発済みであったNCプログラムを作成することなく工作機械を制御することのできるNCコントローラ(実時間工具経路生成システム)と統合して,CAD/CAM統合NCコントローラを完成させた。実証試験では,事前にNCプログラムを作成することなく,最終加工形状の3次元CADデータからそのまま機械加工を行うことができた。
(2)『加工戦略』と『加工観測』の機能を統合して,加工中の主軸負荷トルクを検出し,加工状況に応じて加工中の加工条件を動的に修正することのできる適応制御を実現した。実証試験では,事前にNCプログラムを作成することなく,切削負荷一定となる条件で送り速度やピックフィード,切込みといった切削条件を加工中に修正しながら機械加工を行うことができた。
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