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2002 年度 実績報告書

トライボコーティング潤滑法による宇宙機器の摩擦制御とその実用システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13555038
研究機関東北大学

研究代表者

加藤 康司  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005443)

研究分担者 山口 健  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50332515)
キーワードトライボコーティング / 宇宙機器 / 固体潤滑 / 低摩擦 / 中間移着物 / 蒸着 / 摩擦支援 / なじみ
研究概要

本研究では,当研究室で提案している宇宙機器のための新しい潤滑法(トライボコーティング潤滑:摩擦支援型蒸着膜形成法)による摩擦制御の可能性を明らかにし,実用システムへ展開することを目的としている.
本年は,インジウムのトライボコーティング潤滑において低摩擦を得るために重要な役割を果たすピン先端に形成される中間移着物及びディスク摩耗痕の解析に基づき,移着膜の形成過程と潤滑機構を明らかにした.さらにこれらに基づき低摩擦を得るための設計指針を明らかにした.
本研究で明らかにされた低摩擦を実現するための必要条件(成膜条件)を以下に示す.
(1)安定した低摩擦を得るためには,窒化ケイ素球に対し,焼入れを施した高硬度のSUS440Cを用いることが有効である.
(2)トライボコーティング期間中に,ピン表面には,ディスク材料の移着(中間移着物)が発生し,これが,ピンとディスク間の潤滑を行なうインジウム被膜の保持の役割を有する.この中間移着物の形成は,低摩擦発現のために不可欠である.
(3)ピン先端の中間移着物の粗さとディスク摩耗痕の粗さがほぼ等しい時,低摩擦が得られる.
(4)摩擦係数に最も影響を与える因子は,被膜形成時の荷重W(N)と被膜供給量h(μm)である.
(5)安定した低摩擦発現のための最適被膜供給膜厚が存在し,その値は,被膜形成時の荷重W(N)と被膜供給量h(μm)の比(h/W)=3〜8である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Koji Kato: "Lubrication of Space System by Tribo-coating"Proceedings of The Second Asia International Conference on Tribology. 7-8 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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