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2002 年度 実績報告書

非相溶混合流体における電気粘性効果発現機構の解明からデバイス応用

研究課題

研究課題/領域番号 13555046
研究機関名古屋大学

研究代表者

折原 宏  名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (30177307)

研究分担者 氏家 誠司  島根大学, 総合理工学部, 助教授 (40185004)
谷口 貴志  名古屋大学, 工学研究科, 助手 (60293669)
土井 正男  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70087104)
井上 昭夫  旭化成(株), 電子応用研究所, 研究員
古荘 純次  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70107134)
キーワード電気粘性流体 / 非相溶 / 高分子 / ドロプレット / ネットワーク / レオロジー
研究概要

本研究の目的は,1)種々の非相溶混合系電気粘性流体を合成し,2)それらを物理的手法により評価し組織的に分類し,3)実験的,理論的に電気粘性効果発現機構(主に流動下および電場下における2種類以上の非相溶高分子混合流体のドメイン構造の変化と粘性変化の関係)を解明し,4)さらに,このような多様性を持つ非相溶混合系電気粘性流体を用いた電気機械変換素子開発のための基礎研究を行うことである.
平成13年度において作製したシステムを用いて,非相溶混合流体における構造変化の観察とレオロジー測定を行った.液晶性高分子LCPがジメチルシリコーンDMS中にドロプレット状に分散したタイプ1ブレンドでは十分大きなせん断応力と電場を印加した後にこれらを切ると,ネットワーク構造が形成され,これが時間の経過とともに粗大化することがわかった.また,この粗大化過程において動的粘弾性測定を行った結果,LCPおよびDMSが単独に存在する場合に比べ貯蔵弾性率が極めて大きくなっていた.この増大はLCPとDMSの界面が持つ界面張力によって説明できた.さらに,次元解析から予測されたスケーリング則が成立していることを実験的に確かめた.一方,DMSがLCP中にドロプレット状に分散したタイプ2ブレンドにおいてもせん断流下で形成されるDMSの層の3次元観察に成功するとともに,せん断を停止した後の層の消滅過程を捕らえることができた.
本研究により,非相溶高分子混合流体の電気粘性効果発現機構がほぼ解明され,今後この流体を応用するための指針が得られた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Orihara, T.Kawasaki, M.Doi, A.Inoue: "Immiscible Polymer Blend Electrorheological Fluids -Composition Dependence -"Journal of Applied Polymer Science. 86. 3673-3680 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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