研究課題/領域番号 |
13555048
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
太田 正廣 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (80094259)
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研究分担者 |
山口 義幸 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10244419)
村上 和彦 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00281692)
水沼 博 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20117724)
賀羽 常道 (株)司測研, 圧力バイオ研究室長
星野 大輔 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80106616)
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キーワード | 希薄気体 / 分子流 / マイクロマシン / ナノスケール |
研究概要 |
本年度は、表面にカーボンブラックを付着させ、裏面に断熱膜を生成した正方形のロータ翼をキャップ状のガラス管に4枚接合させる事を試みた。カーボンブラックは、購入した蒸着装置を利用した。蒸着装置内気体圧力、蒸着距離などに蒸着薄膜厚みは変化することが明らかになった。特に、蒸着距離によっては、せっかく蒸着させた薄膜は新たな蒸着により逆に離脱させられてしまう新たな現象を明らかにすることができた。また、蒸着装置に流す電流値により膜厚みも変化することなども示すことができた。このロータをニードル型ステンレス製の軸上にのせて、真空チャンバ内に設置した。そして、真空チャンバ内を減圧し外部からアルゴンイオンレーザを照射すると、翼表面が加熱され表裏に温度差が生じ、その結果、気体の平均自由行程とロータ翼長との比で定義されるKnudsen数が0.2付近で熱ほふく流現象が起こり、加熱された表面が押される方向に力が発生させることに成功した。しかしながら、膜面が非常に均一に成膜できたので、熱電導率は逆に大きくなり、ロータ表裏の温度差を大きくすることはできなかった。温度差が大きくとれなければ、回転特性の向上が期待できないので、今後、カーボンブラック粒子の巨大化、表面は可視光選択吸収膜を裏面にはナノスケール断熱構造膜を有するロータ翼の作成を試みる。表面には(可視光を高吸収し赤外線の放射が低い材料)+(断熱材料)+(可視光を高反射し低吸収の材料)なる選択吸収特性を有する材料を用いる。母材としては、アルミ薄板、高分子薄膜材料、薄板ガラスを用いる。
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