研究課題/領域番号 |
13555062
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 仁彦 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (20159073)
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研究分担者 |
今川 洋尚 (株)セガ, 未来研究開発部, 企画開発研究員
野地 朱真 尚美学園大学, 藝術情報学部, 専任講師
岡田 昌史 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (60323523)
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キーワード | コンピュータグラフィックス / アニメーション / 動力学計算 / ロボティクス / 並列計算 / 構造可変リンク系 / 効率的計算アルゴリズム / 人間行動情報 |
研究概要 |
本研究では、大規模な構造可変リンク系の順動力学を効率的に計算するアルゴリズムを開発し、それを多自由度のリンク系としてモデル化されたキャラクタ群のCGアニメーション製作に応用することにより、このような系の力学計算を効率的に行ない、ユーザのインタラクティブな操作が可能な速度での動画生成をめざしている。このような応用ではキャラクタ1体あたり通常40から50自由度程度でモデル化されるため、キャラクタ群全体では数百自由度を扱う必要がある。このような大規模なリンク系の動力学を計算するためには、従来の動力学計算法では膨大な計算量が必要となり、実際の製作作業で用いるのは非現実的であった。 平成13年度において、従来研究代表者らが開発し利用してきた構造可変リンク系の動力学計算アルゴリズムをさらに効率的なアルゴリズムとすることに成功した。新たな計算アルゴリズムは、単一のCPUを用いればリンク数に比例するO(N)の計算量をもち、Nに比例したCPUを用いればO(logN)の計算効率をもつという特徴をもつものである。単一処理装置と並列処理装置で同じアルゴリズムでこのような効率性をもつ、リンク系動力学計算アルゴリズムは世界でも他に例がない。このアルゴリズムを高速ネットワークMyrinetで接続された計算機クラスタに実装して、基本的な計算効率の検証を行った。 また、人間の運動パターンをアニメータが製作する計算機環境として、機構の拘束の追加や解除を自由度高く行うことによって、直感的に運動の振り付けを行うソフトウェア計算エンジンについてアルゴリズムの検討を行った。
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