| 研究概要 |
(1)スイングを考慮したラケット・ボール系の衝突挙動解析およびボールの飛び,打球感に関連する性能予測法について基礎理論を体系化し,ボール,ストリングス,ラケットの実験的同定システムを組み込んだ計算機シミュレーション・プログラムに,全日本ランカー(上級プレイヤー)によるフォアハンド・ストローク実打実験と対照できるように簡単なフォアハンド・ストローク・モデルを導入した.
(2)ラケット面オフセンターの衝突におけるラケット面の回転と打球の安定性の関係を明らかにし,インパクトでボールがストリング面を離れるときの回転角を算出できるようにした.
(3)プロ・ストリンガーの協力を得てストリングの種類,張り方(1本張りと2本張り),初張力(テンション)の影響について実験的・理論的に検討し,それらの影響を予測できるようにプログラム化した.
(4)フォアハンド・ストロークにおける手首部およびサービス・ストローク(フラット)における肘部の加速度をラケット・ハンドル部と同時に測定した結果を分析して,ストリングス・テンションの影響とラージボールの影響を明らかにした.ラケット・ハンドルと手首関節の衝撃振動に関してはある程度シミュレーションできるようになった.
これらの結果は,研究発表リストに示したような多くの学術誌および国際会議で発表した.
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