研究課題/領域番号 |
13555076
|
研究機関 | 茨城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
清水 勲 茨城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (80042464)
|
研究分担者 |
砂金 孝志 茨城工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (70193232)
池田 耕 茨城工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (10321390)
加藤 文武 茨城工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (30270218)
鈴木 慎一 (株)日立技研, 常務取締役・研究開発部長
|
キーワード | プリント基板外観検査 / 光アナログ画像識別法 / 光回析パターン / 多重マッチトフィルタ / ホログラム自動作成 / 光差分法 / レーザ計測 / 画像並列処理 |
研究概要 |
プリント基板等の外観検査が比較的大視野で、欠陥検査の迅速自動化が可能な、方法及び装置が開発された。産業界の要望を満たし得ない従来の顕微拡大法やディジタル画像処理法に代わって、光アナログ画像処理法が行われ、標準となる参照プリント基板の形状の光回折パターンと被検査基板の光回折パターンとを光学的に差分または排他的論理和をとる方法によって、形状欠陥等が光速度で並列に検出された。方法を概説すると、外観検査は、参照形状の光回折パターンで多重マッチトフィルタ(MMSFと略記)をつくり、被検査物体形状の光回折パターンをそのMMSFに投影して光学的に面像の差分をとる。MMSFとしては溶剤蒸気現像型光導電プラスチックホログラム(PPHと略記)が用いられた。PPH上で被検査物体形状と参照物体形状の両者の光回折パターン群の差分または排他的論理和をとって出てきた光を逆フーリエ変換レンズで結像し、結像光強度を或る閾値で切って欠陥部分の画像を鮮明化させる。被検査物体中の参照形状と全く同じ形状のフーリエ変換光はMMSFによって参照光側に回折されて、物体光としてフィルタを透過する光量が減少する。従って、MMSFの後の物体光側に設置された凸レンズの逆フーリエ変換面には欠陥部分だけが強い強度の画像として現れる。 開発された光アナログ型のプリント基板外観検査装置はCCDカメラ、空間光変調器またはプログラマブル位相変調器(SLMまたはPPMと略記)、PPH自動作成器、等を光学レール上に組み込んで構成された。この装置で取り込まれる被検査基板の大よその測定視界は20mm平方であり、その視界内で透過型プリント配線の数十μmサイズの欠陥群が1/30secごとに並列識別され得ることが実験の結果明らかとなった。この検査法は従来のディジタル画像検査法に比べて遥に高性能であることが認められた。
|