研究課題
基盤研究(B)
シリコン、砒化ガリウム単結晶中の格子歪みは、不純物拡散などのデバイスプロセス中に転位等の結晶欠陥を発生源となり、LED,トランジスタ等電子デバイスの特性の劣化や素子寿命の短縮化を招くことが知られている。このような微小な格子歪みの検出にはX線回折法が最適であるが、実験室X線源は試料への入射ビームのサイズが大きいので、格子歪みは照射領域内の平均的な値しか得られず、またビームの平行性が悪いのでΔd/d〓10^<-4>以下の歪みを高感度に検出するのは困難である。本研究では、放射光(SPring-8)を光源とし。単結晶の非対称反射あるいは反射と楕円ミラーとの組み合わせにより、高平行かつμmサイズのX線マイクロビームを形成した。これを試料表面上で走査することにより、高位置分解能かつ高歪み感度で試料結晶の格子歪みを検出することを試みた。また、電子デバイス、例えばLEDなどを電気的に動作させながら上記の格子歪みを測定し、実際に電流値を時間的に増加させたときに、格子歪みがどのように変化するかについての知見を得た。また、このX線マイクロビームを使って、次世代高密度素子あるいはパワーデバイス用半導体基板として注目されているSOI、SiGe結晶層の格子歪みを評価した結果、これらの結晶には数十〜数百秒にもおよぶ格子面傾斜などが数μm〜数十μmの周期で存在していることが判明し、高キャリア移動として注目を浴びている歪みSi結晶を含めて、格子歪みのより詳細な調査が将来とも重要な課題であることを指摘している。
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