研究分担者 |
阿部 由紀雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10333866)
石 芸尉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90323063)
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10241530)
本郷 晃史 日立電線(株) オプトロシステム研究所, エキスパート(研究職)
斎藤 誠一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80235043)
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研究概要 |
本研究では,申請者らの従来の研究成果に基づき,医療用のあらゆるレーザに対応出来る,細径で非常にフレキシビリティーに富む,高効率中空ファイバの製作技術の確立と,各診療科目に特有な先端出射デバイスの研究を行うことを目的として研究を行った.得られた研究実績は以下の通りである. 1.赤外-可視光対応型超細径低損失中空ファイバの開発 内径が320μm,長さが2mのEr:YAGレーザ用の低損失ポリマー内装銀中空ファイバの製作技術を完成させた.特に,ポリマー内装前の銀中空ファイバの製作に当たっては,その大量生産技術を確立した.従来,可視光伝送が困難であったが,銀中空ファイバを製作する際,石英キャピラリーに塩化錫液を流すことにより,内面粗さを大幅に減らし,可視光伝送の効率も上げることが可能となった. CO2レーザ伝送に関しては,従来の環状オレフィンポリマーではあるが,添加物の若干異なるポリマーを用いることにより,特性の良好な中空ファイパを実現できた.このポリマー溶液は低粘度で,かつ高濃度のポリマー溶液である.現状ではファイバ長は1.5m程度である. 2.中空ファイバ型機能性先端デバイスの開発 Er : YAGレーザ用には,中空ファイバの先端に,ガラスあるいは石英ガラスからなるシーリングキャップをとりつけ,眼科対応型の先端デバイスを開発した.また,シーリングキャップの端面を加工することにより,収束作用を持つ素子の実現も可能なことが分った.更に又,狭い空間内でレーザ光の進路を変更する,進路変更装置,光を祉散あるいは収束させる装置も単純な製作法を用いることにより,実現できることも分った.
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